【今週のドイツ語】Sitzenbleiben/Überspringen
Sitzenbleiben/Überspringen
ズィッツェンブライベン/ユーバーシュプリンゲン
5月も下旬に入り、今年小学校に入学したピッカピカの一年生も、上の学年に進級した子どもたちも、新しい学校やクラスにすっかり慣れたころでしょうか。
今日5月21日は、日本では小学校開校の日だそうですね。明治2年、1869年に日本で初めての小学校が京都で開校した記念日ということです。そこで今日は学校にちなんだドイツ語を二つ、ご紹介したいと思います。
Sitzenbleiben(ズィッツェンブライベン)とÜberspringen(ユーバーシュプリンゲン)
Sitzenbleibenを分解すると、sitzenは「座っている」、bleibenは「そのままの状態でいる」。
直訳すると「座ったまま」。
Überspringenはüberが「~を越えて」、springenは「跳ぶ」。つなげると「とび越える」になります。
これがどうして学校と関係あるの?と思いますよね。一つずつご説明しましょう。
Sitzenbleiben、座ったままでいるというのは、学校の座席のことではなく、今いる学年に“座ったまま”、日本で言う「落第」や「留年」(涙)のことなんです。でも、留年と言っても大学の話ではありません。
ドイツでは学校制度が州ごとに異なりますが、地域によっては小学校のうちから、成績が進級基準に満たないと、落第を言い渡されてしまうことがあります。夏休み前に学年末を迎えるドイツでは、イエローカードを突き付けられている生徒はそろそろ気持ちが落ち着かなくなる頃かも…。でも最近では、授業について行けない生徒を、落第させるのではなく別の方法でサポートする州が増えているということです。
一方、Überspringenはこれとちょうど逆で、学年をとび越える「飛び級」のことです。これも州によって違いがありますが、学業成績が非常に優秀な生徒は、今の学年をとび越えて一つ上の学年で学ぶことができます。ただ、こちらの事例は落第・留年と比べると、それほど多くはないようです。
ちなみに、進級はドイツ語でVersetzungフェアゼッツング(バイエルンではVorrückenフォアリュッケン)。日本では4月に、ドイツでは8月や9月に、クラスのみんながそろって進級できるといいですよね。
©ドイツ大使館 / Text by Kumiko Katayama
今週のドイツ語
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