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Vol.4 菜食主義という選択肢

Vol.4 菜食主義という選択肢

日本でも、最近よくメディアに取り上げられるようになっている”菜食主義”という選択肢。

 

私がベルリンに来た2016年の夏には、もうすでに、レストランやカフェでは”菜食”メニューの選択が当たり前のようにできました。

 

それはベルリンが国際都市で、宗教上の理由でお肉が食べられない人や、様々な思考や主義を持つ人たちが住む街なので、自然と多くの選択肢がある環境が整っていったのだと思います。

 

菜食主義が、なぜサステナブルな生活につながるのかと言いますと、

・お肉の生産には、多くの穀物資源や水が必要であること

・家畜産業の温室ガスの排出量は、自動車などの交通機関からの排出量よりも大きいこと

 

などの理由から、実は人がお肉を多く食べるよりも、野菜中心の食生活にしたほうが地球環境に優しくできる、ということが明らかになったからです。

 

このような背景からも、サステナブルを強く意識した政策をしているドイツでは、菜食主義者向けの面白い新商品がどんどん発売されています。わたしのロックダウン中の唯一の楽しみは、スーパーの新商品巡りです。笑

 

また、菜食主義というと”ベジタリアン”や”ヴィーガン”、という言葉を思い浮かべるかと思いますが、実はいろいろな種類があります。

 

・ヴィーガン(植物性食品のみを食べる)

・ラクトベジタリアン(植物性食品と乳製品は食べる)

・ラクト・オボ・ベジタリアン(植物性食品と乳製品、卵は食べる)

・ペスカタリアン(植物性食品と魚、卵、乳製品は食べる)

 

以上を見て分かる通り、栄養を考えて野菜だけではなく、乳製品や卵、魚を一緒にとる人たちもいるのです。

 

私自身は、今は魚と卵は食べるペスカタリアンという食スタイルで生活しています。完全にこの食生活に切り替えて、約1年が経とうとしています。

 

もともと私は、「好きな食べ物はなんですか?」と聞かれたら「お肉!」と答えるほどお肉が大好きでした。

 

菜食主義生活に移行していこうと決めたきっかけは、ベルリンのベジタリアン・ヴィーガン・サステナブルな生活についてコラムを書く、というお仕事を頂いたことでした。

 

取材をする中で奥深さに惹かれたことと、その分野で執筆をしているのにお肉を食べているのはどうなのだろう…?という気持ちもあり、徐々に減らしていきました。

 

やはり完全に野菜だけ、となると栄養のバランスをとるのが難しく、最終的にペスカタリアンという形に落ち着きました。

 

今回は菜食主義をオススメする回ではなく、こんな選択肢があって、ベルリンでどのように菜食主義者として生活しているのか、菜食料理の面白さなどをご紹介したいなと思っています!

 

ベルリンの菜食生活のしやすさ

先ほどお話ししたように、どこの一般のスーパーでも必ずベジタリアン・ヴィーガン食品が置かれています。

 

普通の商品と一緒に並んでいるケースもあれば、ベジタリアン・ヴィーガンの特別コーナーを設けている場合もあります。お値段も、他の商品と比べて高いというわけではなく、購入しやすい価格です。

 

また、ベジタリアン・ヴィーガンの商品だけを取り扱っている専門のスーパーマーケットもベルリン市内に、3店舗あります。そのスーパーを探検するだけでも、本当にあきません。「こんなものまでベジタリアン・ヴィーガンなの?」というものがたくさん見つかります。

 

ヴィーガンヨーグルトも様々なメーカーが出していて、その材料は豆乳がほとんどなのですが、最近ココナッツミルクのヨーグルトを見つけました!

 


 

ほのかなココナッツの香りが、とても食欲を誘うヨーグルトでした◎

「ヴィーガン」というと、なんでも大豆や豆乳で代用!という印象でしたが、最近はココナッツヨーグルトのように他の代用品も増えてきて、わくわくしています。

 

実際に作って食べている、ベジタリアン料理をご紹介!

最近はまっているのが、大豆ミートをいかにお肉らしく料理できるかチャレンジすること。

 

味付けや下ごしらえを工夫しないと、どうしても大豆の味が残ってしまうのです。

 

「シュニッツェル」という、日本でいうカツレツのようなとても美味しいドイツ料理があるのですが、その大豆ミートが売られています。

 

そのシュニッツェルの大豆ミートで、唐揚げをつくることを極めようとロックダウン中試行錯誤しています。お肉を食べていた頃、唐揚げは大好物でした。

 

見た目は、こんな感じ!


乾燥しているので、お湯で湯がいて戻します。みるみるうちに、噛み応えのある肉厚な大豆ミートに変化していきます。数回水で洗って、絞ることが大豆の匂いを軽減させるコツなのだそうです。


醤油とニンニクとゴマで味付けをして、オリーブオイルで揚げていきます。。

 


見た目はもう、美味しそうな唐揚げ…!


揚げたてを食べれば、「唐揚げ…!」と感動しますが、ここでさらに。。。


レシピby Peaceful Cuisine

 

すりおろしりんごと、醤油の甘じょっぱいタレをかけて頂きます。タレの味効果も加わり、完全にヘルシーな唐揚げです!!

 

このように、どんな野菜や果物の組み合わせでお肉料理を表現できるのかを調べたり、冷蔵庫にある野菜でアレンジしたり、考えたりするのがとても楽しいです。

 

ベジタリアンやヴィーガンでない人も、新感覚でお料理が楽しめると思うのでぜひチャレンジしてほしいです◎

 

★ペスカタリアンに移行して起こった体の変化

最後に、食生活をペスカタリアンに移行してから起こった体の変化ですが…

 

完全にお肉を食べない生活を始めた最初の1週間は、何か物足りない感覚が常にあり、頭がぼーっとしていました。

 

しかし2週間たった頃から、だんだん体は慣れてきます。今まで食べていたお肉たちがすべて体外に出て行ったような感覚で、体がとても軽く、動きも心なしか、かろやかになりました。

 

最初は「意地でもお肉を食べないぞ」、という感覚でしたが、1ヶ月たった頃から、「逆にお肉を食べたいと思わないかも…」という気持ちが芽生え始めます。

 

約1年たった今、時々人付き合いでお肉料理を食べたりしますが、体がお肉の消化の仕方を忘れてしまっているみたいで、胃が重いというか、ムカムカする感覚になります。

 

栄養面に関しては、魚と卵は食べているので、特に栄養が足りなくてクラクラする、などということはありません。

 

もし菜食主義に興味がある方は、ペスカタリアンから始めてみると良いかもしれません。

 

日本でも最近は、ヴィーガン料理や代替肉が入手しやすくなってきていると思います。ぜひ、試して見てください◎

KiKi

イラストレーター/コラムニスト

西伊豆の小さな美しい村出身。京都造形芸術大学キャラクターデザイン学科卒業後、同大学マンガ学科研究室にて副手として3年間勤務。その後フリーランスに。2016年夏よりベルリンに移住。例えば、私のように小さな集落で暮らしている子が旅立つ時期を迎えたとき、『世界はこんなにも広くて、こんなにも選択肢があるんだ』と気付けるようなものを残していけたら、最高だなと想いながら絵と文章をかいています。

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KiKi