【今週のドイツ語】Kalte Füße bekommen
Kalte Füße bekommen
カルテ フューセ ベコメン
暖かくなったり寒くなったり、本格的な春が来るまでもう少し時間がかかりそう。さあ、明日は大事なテストの日だ、準備も万端…と思っていても、翌朝ベッドから降りる時、足が冷たくてしり込みしてしまったり、なんてことありませんか?
ドイツ語でFüße(フューセ)はFuß(フース)「足」の複数形。両足だからFüßeになります。kalte(カルテ)は形容詞kalt(カルト)「冷たい」が名詞の複数形を修飾する時の変化形。bekommen (ベコメン)は「もらう」とか「ある状態になる」という意味の動詞。kalte Füße bekommenカルテ フューセ ベコメンは、直訳すると「足が冷たくなる」という意味になります。
でも、この慣用句、足が冷たいっていうそれだけの意味じゃないんです。
何かやりかけたことや、計画していたことを、急に怖くなって直前にやめてしまうとき、この言い回しを使います。「おじけづく」とか「しり込みする」と訳すとぴったりですね。
なぜこんな言い方をするようになったのでしょう。実はこれ、昔のギャンブラーの世界で使われていた言葉だったようです。
当時ギャンブラーたちは、違法な賭け事を暗くて寒い地下室に隠れて見つからないようにやっていました。でも、旗色が悪くなってくると「こんなに寒くちゃ足が冷たくて、もうやってられん」などと言って、寒さを口実に勝負を降りることがよくあったようです。そんなことから、おじけづくことを「足が冷たくなる」と表現するようになったんですね。
冷えは心と体の大敵。足元を温かくして、大事なテストも大胆にやっつけちゃいましょう!