【今週のドイツ語】Helau
Helau
ヘラウ
カラフルな仮装で浮き立つ群衆。ヘラウ!ヘラウ!というかけ声。今年は2月15日が「薔薇の月曜日」で、いつもの年なら、まさに春の訪れを祝うお祭り・カーニバルのクライマックスだったはず。でも、街を練り歩く山車がなくたって、沿道の観衆がいなくたって、今年はカーニバル史上初(?)のオンラインイベントで、やっぱりヘラウのかけ声は聞けちゃう…はず。
ドイツ各地でさまざまに祝われるカーニバルですが、特に西部ライン川沿いのデュッセルドルフやマインツなどの都市では、道化の派手な仮装や巨大な山車のパレードが有名です。そしてヘラウのかけ声も。でもヘラウはどちらかというと全国区かな?
ところでヘラウってどういう意味?ハローに似てるかな~とも思うけどちょっと違う。不思議な響きですよね。
カーニバル(謝肉祭)は、キリストが復活したとされるイースター(復活祭)までの46日間は肉食を断っていたという昔の習慣に、春の到来を祝うお祭りが合わさって、肉が食べられなくなる前に精一杯おいしいものを食べて大騒ぎしようというところから始まったらしいのです。ある研究では、Helau (ヘラウ)の語源はHalleluja(ハレルヤ、神を賛美する言葉、英語ではHallelujahですね)ではないかとも言われています。一方で、hell auflachen (ヘル・アウフラッヘン、大きな声で笑う)が変化した形とか、Hölle auf (ヘレ・アウフ、地獄よ開け-地獄から来た悪霊や冬を追い払うため)の変化という説も。諸説あって、どれが本当か誰も知らないのですが、でもHelau!と大きな声で叫べば、冬を追い出して春を呼び込めそうですね。
ちなみに、同じくライン川沿いで、ドイツ最大級とされるカーニバルを祝うケルンでは、かけ声はAlaaf(アラーフ)!! 地方によって、いろいろなかけ声があって、みんなそれぞれ誇りにしているんですね。
©ドイツ大使館
今週のドイツ語
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