カーニバルはドーナツも仮装する!?コスプレ仕様のベルリーナー
ドイツの冬の風物詩、カーニバルの季節も終了。今年は盛大なイベントは中止となったものの、お祭りに欠かせないあのドーナツは健在でした!カラフルに仮装したベルリーナーや揚げ菓子のレポートをお届けします。
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ドイツにはキリスト教に関連した行事が多くあります。その一つが、クリスマスに次ぐ冬の一大イベント「カーニバル」(謝肉祭)。南ドイツでは「ファッシング」「ファストナハト」などと呼ばれます。
カーニバルは、カトリックの影響が強い地域や、ラインラント地方で見られる風習。特に西部のケルン、デュッセルドルフ、マインツはカーニバル3大都市として知られ、クライマックスとなる盛大な仮装パレードは有名です。
![デュッセルドルフの仮装パレード(2017年撮影)](https://young-germany.jp/wp/wp-content/uploads/2021/02/201-340x255.jpg)
デュッセルドルフの仮装パレード(2017年撮影)
毎年カーニバルシーズンになると、町には思い思いのコスチュームに身を包んだ人々があふれ、夜な夜なお祭り騒ぎなのですが、今年はロックダウン下で、その光景を見ることはできませんでした。
しかし、というか、だからなのかもしれませんが、今年は「ベルリーナー」の人気がいつにも増して高かったような気がします。
![ベルリーナー](https://young-germany.jp/wp/wp-content/uploads/2021/02/20180723_143011-1-340x255.jpg)
一般的なベルリーナーはジャム入り
ベルリーナー(Berliner)とは、カーニバルに欠かせないジャム入りのドーナツ。地域によって呼び名が違って、ベルリンではプファンクーヘン(Pfannkuchen)、ドイツ南部ではクラプフェン(Krapfen)と呼ばれます。
![ベルリーナー](https://young-germany.jp/wp/wp-content/uploads/2021/02/20210216_150924-340x255.jpg)
カーニバルにはベルリーナーの特大ボックスも登場
ベルリーナーはパン屋さんやスーパーで一年中買える身近なおやつですが、もともとは年末やカーニバルに食べる祝いパン。ふだんは砂糖をまぶしたシンプルなジャム入りドーナツが、この時期になるとチョコレートやクリームで「仮装して」登場するんです。
![ベルリーナー](https://young-germany.jp/wp/wp-content/uploads/2021/02/20210216_204258-340x255.jpg)
(左)チョコレートがけ(右)アイヤ―リカークリーム入りのベルリーナー
特別仕様のベルリーナーは、年末やカーニバルのほか、季節のお祭りに合わせて登場したりもします。
昨年は4月30日のヴァルプルギスナハト(ヴァルプルギスの夜)の日にもスーパーで見かけ、思わず買ってしまいました。
![ベルリーナー](https://young-germany.jp/wp/wp-content/uploads/2021/02/20200430_231035-340x255.jpg)
ヴァルプルギスナハトに合わせて登場したカラフルなベルリーナー。
年々種類のバリエーションが増えてきているようですが、よく見かけるのは、チョコレートやカスタードクリーム、卵風味のお酒「アイヤーリカー」のクリーム入り。コロナ禍の今年は、なんとワクチン注射器(を模したもの)がささったベルリーナーを作るベーカリーも登場!こういうユーモア、いいですねえ。
もともとカーニバルは、春のイースター(復活祭)までの断食期間に入る前に、たっぷり食べて備えよう!ということから始まった風習で、脂っこいものの食べ納めとばかりに、揚げ菓子が食べられるようになったようです。
一口サイズのもちっとした揚げ菓子「ムッツェン(Mutzen)」や、アーモンド風味の生地を揚げた「ムッツェンマンデルン (Mutzenmandeln)」もカーニバルの定番おやつ。
![ムッツェンマンデルン](https://young-germany.jp/wp/wp-content/uploads/2021/02/20210218_153746-340x255.jpg)
アーモンド風味のムッツェンマンデルン
アーモンド型のかわいいお菓子、ムッツェンマンデルンは、オールドファッションドーナツや沖縄の名物おやつ、サーターアンダーギーのような食感で、生地のおいしさが際立つ素朴さが魅力。一口サイズなので、コーヒーやお茶のおともにぴったりです。
ドイツには、日常をちょっと特別なものにしてくれる季節ごとの食べ物がたくさん。
とくにコロナ禍の今、日々を明るくしてくれる大切な存在だなあとしみじみ感じています。
そんな「美味しいドイツ」を、これからも積極的に楽しみ、ドイツの魅力とともにお伝えしていけたらと思います。
自由に旅ができるようになるまで、どうか少しでもお楽しみいただけますように!
おうちでドイツ料理を作ってみたい!という方は、こちらの本もぜひ↓
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