子連れはV.I.P待遇!? ~子どもに優しい国、ドイツの文化~
はじめまして。
2021年を迎え、ドイツで子育て4年目に突入しました、ふくいWUみらいです。
子育てを通して面白いなと思ったことを漫画にしてインスタグラムに投稿していたところ、この度ご縁があり、Young Germanyにてブログを書かせていただくことになりました。こちらでも、漫画とともにドイツでの子育て生活を紹介していきたいと思います。
どうぞよろしくお願いします。
赤ん坊と海外へ引っ越し
さて、漫画にもかいたようにヨーロッパで新生活スタートといえば華やかに聞こえますが、ふたを開けてみれば寝ても覚めても子育てに子育てに子育ての毎日。
段ボールの山とともに日本から飛行機で十数時間かけてやってきたヨーロッパのど真ん中、ドイツ。本来ならばソーセージにビール、美しい古城や木組みの家、憧れの高級車や最先端の医療技術など輝かしい情景が真っ先に頭に浮かぶところ。
でも、頭の中がすっかり母親モードだった私は、8ヶ月の赤ん坊が飛行機のバシネットの中で一体どれだけ寝てくれるのだろうか。自分で耳抜きができないから、気圧の変化で泣くんだろうなぁ、そのタイミングでミルクを飲ませるしかないな。
ドイツに着いてからも、水(硬水)から食べ物(離乳食)から言葉に気候までも日本と全く違う中、どうやって子育てするんだろう。いったい何から始めたらいいんだろう、、、余裕なくそんなことばかりを考えていたように思います。
しかし「住めば都」とはよく言ったもので、慣れてくると「ドイツはなんて子育てしやすいところなんだ!」と日々思うようになりました。その中でも一番素晴らしいのが、人の優しさ。子どもを愛し大切にする文化が、人々に『当たり前のこと』として根付いています。
子連れは本当にV.I.P待遇
例えば、ドイツに越してきて間もないある日、中央駅でエレベーターを待っていたときのこと。忙しい駅なので待つ人は多く、私とベビーカーに乗った長男は後ろの方にいました。「こりゃ乗れても次か、次の次の回かなぁ」と思ったそのとき。
隣にいたおばさまに、
「子連れのあなたが1番に乗るものよ。」
とぐいぐいエレベーターまで押されました。
周りの人も快く道を空けてくれて、私たちはV.I.P待遇でエレベーターに真っ先に乗せてもらえたのです。
不機嫌なサラリーマンに押しのけられたり、ベビーカーは場所をとると舌打ちされた経験のある私としては、目からウロコ!の出来事でした。
エレベーターも、ぎゅうぎゅうに乗ったりはしません。
―皆さん余裕をもって乗り、子どもには微笑みかけてくれます。
ベビーカーも子どもの乗り心地や安定感が優先なので、日本のコンパクトなものに慣れている私には、ちょっとした小型車かな?と思うくらい大きいです。
―でも誰も邪魔にしたりしません。小型車並みベビーカーが細い道を行けば、人々はサイドによけて待ってくれます。
電車の中で子どもが泣いてうるさい?
―近くにいる人のうち誰かがきっとあやしてくれるでしょう。
こういった例を挙げ出すときりがないですが、この国では子どもは本当にV.I.P(a Very Important Person/とても大切な人)なんだなとつくづく感じます。
なので、越してきた当初はピリピリと不安がっていた私も、4年目ともなれば「硬水?ミネラルがあって体にいいんちゃうーん?(不確かな情報です。)確かに髪はバシバシになるけど、まぁもともと剛毛やし大丈夫。」くらいの余裕はもてるようになりました。
相変わらず子育て中心の生活ではありますが、その子育て自体がとてもしやすい環境なので、大いに助かっています。
ドイツの冬は寒くて長く、しかもこのご時世のためロックダウン中ですが、子どもたちには関係なし。旅行はできなくても、そこら中に雪はあふれているのでそり遊びに雪だるま作り、寒空の中凍える母に雪を投げつけて大笑いして過ごしています。
息子たちよ、ドイツ人の温かさと意図的に守られた美しい自然の中で、このまま伸び伸びと育っていってください。(そして、早く母を巻き込まず自分たちだけで遊べるようになってください。)