結婚前夜祭と結婚式に参加!
朝夕と日中の寒暖差が大きくなり、秋の匂いがするようになりました。日照時間もぐっと短くなり、寒くて暗い冬が近づいてきています。
そんな中、友人の結婚式とその前夜祭とも言えるポルターアーベンド(Polterabend)に招待をいただいたので参加してきました!
ポルターアーベンドとは「婚礼の前夜」としてドイツで行われる風習です。何をするかというと、家の前で陶器を割り、その割れた陶器を結婚する2人が片付けるのです。2人で片付けるという共同作業を通して、幸福になると言われており、ドイツのみならず、オーストリアやスイス、ポーランド、また北欧の地域でも行われているとのことです。
陶器の割れる大きな音が邪気や悪魔を遠ざけ結婚が幸せなものになる(Scherben bringen Glück)という言い伝えがあり、当日には家族や友人、近所の人々がいらなくなった陶器のお皿やマグカップを持って集まります。なかには大型車などでトイレの便器や洗面台を落とすこともあるとか…
ちなみに、グラスと鏡を割ることはタブーだそう。グラスは幸福を意味するらしく、割れた鏡は7年間不運をもたらすとされているようです。
今回はコロナの影響もあり、残念ながら大人数で集まることができなかったため、少人数規模で行うことになりました。
割り終わった後は、粉々になった陶器をほうきや手袋を使って二人で一生懸命片付けます。「あっちにも落ちてるよ。」「全然綺麗になってない!」など、参加者からヤジがはいることも。笑
昔は、粉々になった陶器のなかから、色がついたものを集めて、ハート形のタイルを作ることが人気だったそう。友人カップルは洗面所に飾る鏡をタイルで加工するとのことでした。
その後はレバーケーゼ(Leberkäse)のサンドイッチをいただいて夜まで歓談。
さて、ポルターアーベンドから2日後、市役所で結婚式が行われました。コロナ渦の現在、市役所内への人数が制限され、残念ながら新郎新婦とその親族、そして証人(Trauzeugin/Trauzeuge)のみの挙式となりました。
挙式が行われる部屋も座席間隔が開けられ、担当係官との間には透明のパーテーションが設置されていたとのことです。
挙式が終わった後は、市役所前で写真撮影。ここでもドイツらしい光景が!
ハートが描かれた布を新郎新婦が小さなはさみで左右から切っていきます。半分以上を切り抜いた人が夫婦間の権限を持つとも言われているそうで、楽しそうに頑張って切り抜いていました。
その後は新郎の実家のお庭で小規模なパーティー。ドイツには「コーヒーとケーキ(Kaffe und Kuchen)」という、家に家族や友人を呼んで手作りケーキとコーヒーをいただきながら談話する文化があります。今回も新郎のお母さんや新婦の友人たちが手作りしたケーキを囲んで結婚のお祝い。夜にはグリルをし、幸せな時間を過ごしました。
2週間後には、より多くの友人も招いて教会で挙式を行うそうです。教会での挙式は、新郎新婦のどちらかがキリスト教である必要があり、役所での正式な挙式とはまた別のオプションとなるため、やる人もいればやらない人もいるそうです。
コロナの影響で結婚式も少人数となり、新郎新婦も準備が大変だったと思いますが、つかの間の素敵な時間を共にできて私も嬉しかったです。