キャンピングカーでの夏休み(後半)
キャンピングカーを借りて南ドイツを巡る旅、前回に続きます。
キーム湖を後にし、次に向かうのはシュリール湖(Schliersee)です。バイエルン州の湖と言ったらミュンヘンから車で南に1時間ほど行ったところにあるテーガン湖ですが、シュリール湖は、その西側に位置する面積約80㎢の小さくて静かな湖です。湖の周りには散歩コースがあり、湖畔1周は約8kmです。そのほかにも簡単な10kmのハイキングコースがあります。
訪れたキャンピング場は湖の東側にありました。湖畔横には芝生の広場が広がり、向こう岸の街が一望できます。また、ここはキャンピングカーだけでなく、テントでのキャンプも楽しめます。もちろん、他のキャンプ場と同じくトイレ・シャワー室・食器洗い場やレストラン(カフェ)もあります。
私たちはキーム湖を昼前に出発し、1時間半ほどの移動でシュリール湖に到着。天気にも恵まれたので、今日はSUPに挑戦。SUPとはスタンドアップパドルボート(Stand Up Paddleboad)の略称でその名の通り、立って漕ぐボートです。キャンプ場ではSUPを1時間10ユーロ、1日40ユーロで貸し出しをしているので、お手軽に遊べます。これは前日のキーム湖沿いのキャンプ場でも同じ料金でした。
キャンプ場の家族連れは湖遊びだけでなく、サイクリングやハイキングも楽しんでいました。
さて、翌日は最終目的地であるドイツ最高峰、標高2962mのツークシュピッツェ(Zugspitze)のキャンプ場に向かいます!そしてそのために、今回もここでゆっくりとすることができなかったのが悔やまれます...
シュリール湖からツークシュピッツェの麓の街ガルミッシュパルテンキルヘン(Garmisch=Partenkirchen)までは1時間半ほどの道のりです。さらにそこから奥に行った山に近いシュメルツ(Schmölz)という小さな街に向かいます。
街が近づいてくると山々が顔をだし、見える景色も変わってきます。
今回訪れたキャンプ場はなんと贅沢な5つ星!
ロッジもあるため、キャンピングカー利用でない方でも宿泊可能な施設です。キャンピング場への入り口にはバイエルン料理レストランもあります。
ツークシュピッツェの麓まではバスで15分、ハイキングコースもあるため、快適な宿泊が楽しめます。
@tomogermany
ツークシュピッツェ麓には「バイエルン・アルプスで最も美しい湖」と呼ばれる、アイプ湖(Eibsee)があります。透明度が高くエメラルドグリーン色のとてもきれいな湖です。この日は天気も良く子供からお年寄りまで水遊びを楽しんでいました。湖の周りには散策路が整備されているので、散歩にもうってつけ。ただし、周囲は約9キロなので、1周するには2時間ほどかかります。
せっかくここまで来たので、ツークシュピッツェの山頂まで行ってみることにしました。麓からはロープウェーで約15分。頂上駅に降り立つと一面展望台になっています。そして夏季は展望台から山頂まで、さらに登ることができるのですが、これがとても危険なのです…というのも、ロープをつたい、岩の階段を登っていくのです。山頂に立ちたい人は、しっかりした靴を履いていくことをお勧めします!
ロープウェーで山頂へ。@tomogermany
アイプ湖も見えます。@tomogermany
どんどん上がります。@tomogermany 金色の十字架が山頂の目印です。@tomogermany
翌日は、午後から雨予報だったため予定していたハイキングを断念…
そのため午前中はガルミッシュパルテンキルヘンの街散策。ドイツでは有数のウィンタースポーツリゾート地のため、ホテルやペンションが立ち並びます。この街はもともと2つの街でしたが、1936年の冬季オリンピック誘致を前に街の規模が小さく基準に満たさなかったことから合併することとなりました。鉄道駅を挟んで西側がガルミッシュ、東側がパルテンキルヘンで、街の雰囲気も違うので歩いて見て回るのがお勧めです。パルテンキルヘンの目抜き通りであるルートヴィヒ通りの建物には豪華な壁絵が描かれており、お土産屋さんやレストランカフェが並んでいます。
細部まで美しい。@tomogermany 山に映えます。@tomogermany
今回キャンピングカーを利用したのは初めてでしたが、まるで家ごと旅行ができる感じです。まさに移動式アウトドアですね。今の時代の休暇にもぴったりだと思いました。またレンタルする機会があれば、今度は場所を欲張らずに数カ所をゆっくり訪れてみたいです。