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5年経った今だからこそ実感するPADの価値 ~ドイツIT企業でのオンラインでインターンシップ~

©2015-2020 YurikoM

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5年経った今だからこそ実感するPADの価値 ~ドイツIT企業でのオンラインでインターンシップ~

高校2年次に、ドイツ連邦共和国定期招聘事業(PAD)に参加しました。当時のドイツ語能力は初心者レベル。海外経験もほとんどなかった私にとって、PADは全てが新鮮で楽しい反面、悔しい思いをすることも多かった、そんな忘れられないプログラムになりました。あれから5年経った現在、ミュンヘンにあるドイツ系IT企業でオンラインインターンシップをしています。さらに、2021年の春から同社に勤めることも決まりました。

今回は皆さんに「PAD卒業生のその後」として、私が同社でインターンシップをするまでの経緯とそこでの経験を紹介したいと思います。将来ドイツに関わるお仕事をしたい人、ドイツ語を活かして何かをしたいと考えている人にとって、何かヒントになればと思います。また、今回インターン中に私が携わった企画「コロナ感染者追跡アプリと個人情報・データ保護」のビデオも、活動内容の一部としてご笑覧いただければと思います。

PAD参加をきっかけにドイツ三昧の人生に


©2019-2020 YurikoM

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「もっとドイツ語ができていたら…。」というのが、PADでの唯一の心残りでした。もっと語学が堪能であれば、より有意義な時間だったはずだと自身の甘さに失望したのを今でも覚えています。これを機に帰国後本格的なドイツ語学習に取り組みました。それからというもの、大学受験では英語に代わりドイツ語を選択し、大学ではこれまでに身に着けた知識と語学を実践的なスキルにすべく、一年間ドイツへ留学をするなど、私の毎日はドイツ(語)三昧になりました。そして、留学中に参加した日独産業協会(DJW)のシンポジウムにおいて、ドイツ系IT企業Enobyte GmbHの社長と出会い、それ機に2020年春からのインターンシップが決まりました。さらに2021年の春からは、同社へ就職をすることも決まっています。

同社は、日独間を中心に個人情報保護を取り扱うビジネスを展開している企業であり、人々の権利の保護を目的とした事業内容が、人々を支える職業に就きたいという私の想いと合致しました。当初、ITというと理系イメージが強く、自分には縁のない業界だと思っていましたが、複数回面談を重ねる中で、データ侵害・漏洩がマイノリティ差別や人権侵害と密接に結びついていること、そして個人情報保護がいかにグローバル社会を生きる私たちにとって大切であるかを学びました。これらが進路選択にあたっての重要な決め手となりました。

Enobyte GmbHでのインターンシップ体験


実は、一度ミュンヘンで社内見学もさせて頂いており、あとは5月に荷物をまとめて渡航するだけでした。しかし、急速なコロナ感染拡大を受け、日本に足止めを余儀なくされました。夢のドイツでのインターンだったので諦めれなかった私は、会社にこの機会を逃したくないという強い意志を伝えました。すると、オンラインインターン生の受け入れは企業にとっても初めての試みのようでしたが、熱意が伝わり快く受け入れてくださいました。こうして、4月から大学とインターンをオンラインで平行して行う多忙な日々が始まりました。

多忙な毎日ですが、日々得られる学びがとても多く、やりがいを感じながら楽しく働いています。配属はマーケティング・PRの分野ですが、その他にも幅広い分野の業務に携わらせて頂いています。例えば、2020年5月頭に「コロナ感染者追跡アプリ」について、日独の弁護士と日英独のIT専門家の皆さんが、個人情報漏洩のリスクについて議論を交わすビデオ企画がありました。ここに私は司会進行役として関わり、日本でも近々導入が予定されているこのアプリについて、プライバシーの観点から観た先生方の考えを生で聞くことのできる素晴らしい体験をさせて頂きました。この企画にあたっては、準備段階の打ち合わせに全て同席し、企画の構成決めやシナリオ作成に中心メンバーの一人として携わりました。オンライン上でのやり取りだからこそ、企画の目的と流れを明確にすることがより重要であると気が付き、日英両言語での企画書の作成を提案、実行させて頂いた経験は大きな自信に繋がりました。また撮影を終えた現在は、字幕の翻訳業務そしてビデオを利用した営業活動にも積極的に取り組みビジネスのノウハウを学んでいます。

その他の業務としては、日本人とドイツ人が一丸となって働くグローバル企業なので、従業員同士のやりとりを円滑に仕事の効率化を図るために日本人側の動きを毎週ドイツ語でまとめ、伝える役割も担っています。

さらに今後は、就職後の資格取得も見据えてドイツ人DPO(データ保護オフィサー)のもとでGDPR(EU一般データ保護規則)の基礎を学んでいく予定です。

まだ始まってほんの数か月ではありますが、このEnobyte GmbHでのインターン経験から学んだことは計り知れません。この貴重なインターンシップ経験、そしてドイツへの長期留学等も含め、PAD以降取り組んできたすべての経験が、様々な出会いによりこうして一つの物語として繋がっていることがとても不思議であり、非常に嬉しく思います。私の経験が、将来ドイツに関わるお仕事をしたい人、ドイツ語を活かして何かをしたいと考えている人、そして夢を持つ全ての皆さんにとって、何かのヒントになれば幸いです。

≪「コロナ追跡アプリと個人情報・データ保護」動画はこちら≫
ハイライト特別編:https://www.youtube.com/watch?v=ngYo4sNAxY0
全編:https://www.youtube.com/watch?v=OA_vEYTaN1I&feature=youtu.be

 

©2020YurikoM

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著者プロフィール
松波 百合子(Matsunami Yuriko) 1998年6月23日生まれ立教大学異文化コミュニケーション学部4年生。PAD2015参加。ドイツ、ドイツ語オタク。「世界を股にかけ活躍し、豊かな国際社会構築に貢献したい!」という想いから、日独間を中心に個人情報保護を取り扱うドイツ系IT企業、Enobyte GmbHでインターン中。世界を観ること、人と話すことが好き。
 

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