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私たちはこれから、どう変わっていくのか【コロナとともに生きる】

©Colourbox.de

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私たちはこれから、どう変わっていくのか【コロナとともに生きる】

新型コロナウイルスの収束が見えないままGWに突入してしまいました。5月1日にこれを書いていますが、次の何日かで緊急事態宣言が1か月程延長される可能性が高くなりました。

 

ただ「6月になれば新型コロナウイルス騒動は収まっているはずだ」と考える人はあまりいないでしょう。これは長期戦で、実際に文字にすると気が滅入りますが、「1~2年の長期戦」になる可能性もあるようなのです。

 

いま日本ではみんな #外出自粛 をがんばっています。ただ、これは「数週間の我慢だ」と思えるからこそできることであって、果たして1~2年ものあいだ外出を自粛できるのかというと、、、、いろいろと難しいと思うのです。

 

人間は機械ではないので、我慢に我慢を重ねてしまうと、どこかで爆発してしまいます。

 

なので、言葉は悪いですが、これからは「コロナとともに生きる」しかないのではないでしょうか。これは開き直って不用心になりましょう、ということではありません。「コロナに気を付けながら、なるべく普段通りの生活をする」ということです。

 

今、外出をする人が極悪人であるかのような報道がテレビなどで目立ちますが、外出も「3密」を避けて工夫をすれば「悪」ではないはずです。ちなみに私は「世田谷のチベット」とも言われる決して交通の便がよくないところに住んでいますが、周りにはきれいな緑道が多いので、よく緑道沿いを散歩しています。商店街などと違い、ここを歩いている人はあまりいませんので、「3密」になることはありません。ちょくちょく犬を散歩させている人がいるぐらいです。



 

外食についても今はみんな自粛していますが、この状態が何か月も続いてしまうと、レストランはつぶれてしまいます。なくなってしまいます。極端なことを書くようですが、仮に2年後にコロナウイルスが収束したとして、その時にレストランは既に全部なくなっているかもしれません。「外食文化」そのものがなくなっていた、なんていうことになったら、寂しくありませんか。

 

だからやっぱり時期を見て、「今までとはちょっと違った形での外食」はスタートさせるべきなんじゃないかと思います。

 

たとえば、道沿いにある1階の店なら、ドアや窓を全開にし換気をよくする。入店は一度に何名まで、と入場制限をする。客同士の席を2メートルあける。今コンビニやスーパーのレジでよくみられるようなビニールシートを客同士の席と席のあいだに設けてもいいかもしれません。

 

「そんなのは楽しくない」という声も聞こえてきそうですが、そうやって制限を設けながら外食を再開していく方法でしか「外食産業が生き残る道」はないのではないでしょうか。

 

話は変わって、ドイツの話です。ドイツでも「コロナとともに生きる」上で、生活に制限を設けながらも徐々に日常生活が戻ってきています。4月20日からドイツでは新型コロナウイルスに関する規制緩和がされ、800平方メートル以下の規模の商店は営業が再開しています。ただ従業員にも客にも「マスク」の着用が義務付けられています。

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日本にはコロナウイルスが登場する前から「マスク着用の文化」がありました。ところがコロナ以前のドイツでは「マスク」というと、病院から脱走したのではないか、または銀行強盗をしようとしているのではないか、などと不審者扱いされることがいわば「普通」でした。「口元を覆う」と「表情が分からない」ということで、ドイツ人はマスクを明らかに毛嫌いしていました。マスクをしていると、昔のマイケル・ジャクソンの真似をしているのではないか、と変人扱いされることも日常茶飯事でした。

 

ところが、4月27日からはドイツ全土でマスクの着用が法律で義務付けられ、公共交通機関に乗る際やスーパーマーケットで買い物をする際にはマスクをしなければいけません。公共の場でマスクを着けない場合、州によって異なりますが、15ユーロ~5000ユーロ(約1700円~58万円)の罰金を命じられることもあります。ちなみに私の出身のバイエルン州の法律が一番厳しく、商店の経営者が店員にマスクを着用させなかった場合、最大で5000ユーロ(約 58万円)の罰金を命じられます。そんなこんなで、あれだけマスクを毛嫌いしていたドイツ人が今やマスク姿で外出しているわけです。

 

本当はみんな「マスクなしで外出したい」というのが本音でしょう。でもコロナの時代でそれはできない。---だから外出をするためにはマスクという「制限」を受け入れながらも、普段通り外出できるような日常を目指している段階なのです。

 

一概にはいえないものの、ドイツでは一般的に若い人のほうマスク着用にすんなり適応し、様々なスタイルのマスクを楽しんでいる人も出てきています。一方、中年や高齢者の一部にはまだまだ「マスク」に抵抗のある人もいるようです。私の母は70代ですが、ドイツでの生活が長い(ほぼ50年!)ので、やはりマスク着用には抵抗があるようなのです。でもミシンで作って、ちゃんとマスクを用意したと言っていました。何歳であっても、どういう状況であっても、コロナという猛威を前に日常生活を取り戻していくためには、「制限ありの日常」に慣れていくしかありません。

 

私たちはこれから、どう変わっていくのか【コロナとともに生きる】その2 も次回お届けします。

 

Passen Sie auf sich auf und bleiben Sie gesund!

 

サンドラ・へフェリン

サンドラ・ヘフェリン

ドイツ・ミュンヘン出身。日本歴19年、著書に「ハーフが美人なんて妄想ですから!!」(中公新書ラクレ) 、「ニッポン在住ハーフな私の切実で笑える100のモンダイ』(原作: サンドラ・ヘフェリン、漫画: ヒラマツオ/KADOKAWA)、「『小顔』ってニホンではホメ言葉なんだ!?~ドイツ人が驚く日本の「日常」~」(原作: サンドラ・ヘフェリン、漫画: 流水りんこ/KKベストセラーズ)」など計11冊。自身が日独ハーフであることから、≪ハーフはナニジン?≫、≪ハーフとバイリンガル教育≫、≪ハーフと日本のいじめ問題≫など「多文化共生」をテーマに執筆活動をしている。ホームページ 「ハーフを考えよう!」 を運営。趣味は時事トピックについてディベートすること、カラオケ、散歩。

サンドラ・ヘフェリン