ドイツ郷土料理図鑑 【西部ドイツ:スイーツ&ドリンク編】
こんにちは。食いしん坊ライターの坪井です。
寒い日が続きますが皆さんいかがお過ごしでしょうか。
私は寒いとますます食欲旺盛になるもので、年末年始からの過剰気味な食生活がいまだ続いております!
さて、ドイツ東西南北の美味しいものを紹介する郷土料理図鑑シリーズ。
前回の西部の料理編に続きまして、今回は西部のドリンク&スイーツ編をお届けしたいと思います。
ドイツのなかでは比較的温暖な西部にはブドウ栽培に適した土地が多く、ワインの名産地がたくさんあるんですよ~
以下 ※地域ブランドとあるものは、EUの地理的表示保護制度により地域特産品として登録商品となっているものです。
フランクフルター・クランツ Frankfurter Kranz
フランクフルター・クランツとはフランクフルトの花輪という意。載冠式が開催されたフランクフルトを象徴する銘菓で、バタークリームと生地を重ねた風味豊かなケーキです。リング状の全形は王冠を、表面を覆うクロカントで金色を、上にのせたチェリーでルビーを表しています。
ベートメンヘェン Bethmännchen
フランクフルト名物のクリスマス菓子。名前は19世紀の銀行家ベートマン家に由来し、3枚のアーモンドは3人の息子を表すといわれています。マジパンを半球形に丸めて3枚のアーモンドを飾るのが伝統的な形ですが、現在は様々なデザインのものがつくられています。
アーヘナー・プリンテン Aachener Printen
アーヘン銘菓として知られる焼き菓子。蜂蜜とスパイス入りでねっちりとした食感が特徴です。ニュルンベルク名物のレープクーヘンに似ていますが、プリンテンは一口サイズのものからまな板サイズ、ナッツ入りやチョコレートがけなど形もトッピングも様々。クリスマスマーケットのシンボルにもなるほど親しまれています。
※地域ブランド
アップフェルヴァインApfelwein
フランクフルト名物のりんご酒、アップルワイン(現地の方言ではエッベルヴァイと発音されます)。ベンベルと呼ばれる陶器のピッチャーで注がれるのが伝統で、強めの酸味が特徴です。旧市街からマイン川を挟んで対岸のザクセンハウゼン地区は、自家製りんご酒を出す居酒屋が集まるエリア。クリスマスマーケットではホットのアップルワインも楽しめます。
リューデスハイマー・カフェー Rüdesheimer Kaffee
ライン川沿いの町リューデスハイム産ブランデー「アスバッハ」が入ったコーヒー。角砂糖とアスバッハに火を付けてフランベし、コーヒーを注いで生クリームを浮かべ、チョコレートまたはココアをふりかけたドリンクです。カフェでオーダーすると目の前で作ってもらえます。甘いので食後酒やデザートにぴったり。
アルトビアAltbier
デュッセルドルフとその周辺で造られる銅色のビール。フルーティでコクがあります。アルト(古い)という名は醸造方法が古いということから。「世界で一番長いバーカウンター」と異名を持つデュッセルドルフ旧市街には、歴史ある醸造所がいくつも集まっています。
ケルシュ Kölsch
ケルンとその周辺で造られるホップがきいたキレのあるビール。地元愛の強いケルンっ子たちにとって、ビールといえばケルシュのこと。「シュタンゲ」とよばれる細長い専用グラスで飲むのがお約束です。
アルトやケルシュといったビールだけでなく、西部ではワイン造りも盛ん。ドイツに13あるワイン生産地域のうち半数以上(アール、ナーエ、モーゼル、ラインガウ、ラインヘッセン、ミッテルライン、プファルツ)が西部に集中しています。ワイン産地を巡りながら各地の郷土料理を楽しむ旅もおすすめです!
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