ドイツ情報満載 - YOUNG GERMANY by ドイツ大使館

大使のタクト♪

ⒸGerman Embassy Tokyo

大使のタクト♪

昨日11月18日、千葉県船橋市の習志野霊園では恒例のドイツ軍人慰霊祭が行われたんだ。
この慰霊祭は千葉県日独協会のみなさんが毎年開いてくださり今年で24回目。
ドイツ大使館からはフォン・ヴェアテルン大使夫妻、ライボルト大佐夫妻、ミュンツ総務部長夫妻ほか大使館職員も参列したんだ。

徳島県鳴門市にある板東俘虜収容所のことは映画『バルトの楽園』でも有名なので知っていたけど、ここ習志野にも第一次世界大戦でのドイツ兵捕虜約1000人が収容された習志野俘虜収容所があったんだ。

当時の所長は大河ドラマで放送中の『西郷どん』の西郷隆盛の息子、西郷寅太郎大佐。
西郷大佐はドイツのポツダム陸軍士官学校に留学し13年間ドイツで学んだ経歴を持ち、ドイツ兵に対し理解を示し人道的に対応したんだ。

1915年から1920年までドイツ兵たちは地元の人たちとも交流を重ね、いろいろなエピソードが語り継がれ、中でも日本で初めてソーセージ作りの技術を伝えたことは有名。

慰霊祭では黙祷に引き続き千葉県立千葉女子高等学校オーケストラ部と習志野第九合唱団の演奏でドイツ国歌が演奏。

「私たちが日本とともにこの慰霊を行うことは両国と両国民を結ぶ深い友情の表れです。
若者も高齢者も、兵士も民間人も、ドイツ人も日本人も私たちはみな悲惨な過去の戦争の記憶を共有し平和への責任をともに担っています。」

フォン・ヴェアテルン大使は着任後初めて通訳を介さず日本語で挨拶を行い、亡くなったドイツ兵が葬られているのが日本ではこの習志野霊園だけであることを含め、関係者に感謝の意を表したんだ。


その後、千葉県立千葉女子高等学校オーケストラ部の素敵な調べの中、献花が行われ参列者が慰霊碑に花を手向けたんだ。
ちなみにこの慰霊碑に刻まれた30名の死因は当時流行ったスペイン風邪(インフルエンザ)だったんだ。


式典修了後、関係者一同記念撮影。


その後、フォン・ヴェアテルン大使はタクトを借り整列した千葉県立女子高等学校オーケストラ部のみなさんに向かって指揮を始めると、周りにいた参列者も一緒にみんなで「ドイツ国歌」の大合唱が♪


晴れやかな秋空の下、日独友好の「献歌」とニャりました=^_^=

♪ ♪ 

今年は第一次世界大戦終戦から100年の節目。
ちょうど100周年の11月11日、パリでは各国首脳が参列し記念式典が開かれ、横浜外国人墓地ではフランスのピック大使とフォン・ヴェアテルン大使が花輪を献呈。


©日本国外務省

©日本国外務省

あのベートーヴェンの「第九」が徳島の板東俘虜収容所でアジア初となる演奏が行われたのもちょうど100年前。
第一次世界大戦終戦に伴い捕虜が帰国する際に、人道的に暮らせたことへの感謝を込めて演奏されたから。

当時は敵同士だった両国が今や大親友。
これからも「ズッ友」でいられますよ~に=^_^=

千葉県立女子高等学校オーケストラ部 ⇒ https://cms1.chiba-c.ed.jp/chibajoshi-h/jocvfsq1y-211/#_211

(19. November 2018)






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