ドイツ郷土料理図鑑 【南ドイツ編】
こんにちは。先日参加した世界最大のビール祭り、ミュンヘンのオクトーバーフェストが楽しすぎて美味しすぎて、終了後も思い出に浸っているオクフェス・ロス気味なライター坪井です。
最近は日本でもオクトーバーフェストが開催され大人気だと聞きました。10月だけでなく一年中各地で開催されているそうなので参加された人もたくさんいるのでは? 異国の地でそんなに盛り上がっているなんて、ドイツ人(とくにバイエルン人)が見たら喜ぶことでしょうね。
オクトーバーフェストの主役はなんといってもビールですが、料理も楽しみ!ブレーツェル(プレッツェル)やボリューミーな肉料理はビールと相性抜群。これらの料理はドイツ各地のレストランでも食べられますが、もともとはミュンヘンを中心としたバイエルンの郷土料理。やはり現地で食べるのは格別な味です。
ドイツ料理と聞いて多くの人がイメージするのがこのバイエルン料理だと思います。でもじつは、ドイツ料理は地方ごとに個性があってバラエティ豊か。まだまだ知られていない食べ物がたくさんあるんです。そこで今回からこのブログで、地方ごとの代表的な郷土料理を図鑑のように紹介していきたいと思います。
ぜひドイツのいろんな地方を旅して、その土地で愛されている郷土料理を味わってみてください!
上の図のようにドイツを東西南北の4つの地域に分けてみました。 まずはバイエルン州を有する南ドイツ(地図のピンク色の地域)の料理からいってみましょう!
※地域ブランドとあるのは、EUの地理的表示保護制度により地域特産品として登録商品とされているものです。
シュヴァイネハクセ Schweinehaxe
ドイツを訪れた誰もが、一度は食べてみたいと願う王道中の王道料理。どどん!と豪快なその姿は何度見ても圧倒されます。豚の骨付きすね肉をじっくり焼き上げ、外はカリッと中は柔らかくジューシー。
シュヴァイネブラーテン Schweinebraten
豚の塊肉にじっくり火を通したローストポーク。シュヴァイネハクセと並ぶバイエルンの代表的な料理ですが、ドイツ各地で食べられます。黒ビールを使ったこくのあるソースがバイエルン風。
ヴァイスヴルストWeisswurst
ふわふわした食感の白ソーセージ。皮をむいて甘いマスタードを付けて食べます。「通はソーセージの両端を切り、口で吸い出しながら食べる」そうですが……どうやって食べるのか謎。 実際に見てみたいものです。鮮度が命なためミュンヘンでは「正午の鐘が鳴る前」までに食べるのが伝統とされています。
ニュルンべルガー・ローストブラートヴルスト Nürnberger Rostbratwurst
マジョラムなどハーブ入りの小型ソーセージ。ブナの木炭で焼くのが正統派とされています。 ニュルンベルクのレストランでは本数を6,8,10本と選んでポテトサラダかザワークラウトを付け合せるのが基本形。屋台では小型パンにニュルンベルガ―を3本挟んだサンドイッチが売られています。
※地域ブランド
レバーケーゼ Leberkäse
ひき肉と香味野菜、スパイスを混ぜ型に入れて蒸し焼きにしたバイエルン風ミートローフ。バイエルン地方ではお肉屋さんで売っていて、たいていはその場でパンに挟んでサンドイッチにもしてくれます。名前になっているレバーとチーズ(ケーゼ)ですが、通常はどちらも入っていません。
オバツダ Obatzda / Obatzter
カマンベールチーズに玉ねぎ、パプリカ粉などを混ぜたチーズディップ。バイエルンのビアガーデンやビアホールで定番のおつまみです。オバツダとはもともと「混ぜて柔らかくしたもの」のこと。おうちでも簡単に作れるのでぜひ試してみてください。ビールがすすみますよ~!
参考レシピ>>>オバツダ(ニュースダイジェストで連載中のレシピより)
マウルタッシェン Maultaschen
シュヴァーベン地方(ドイツ南西部)名物の平たいラビオリ。中の具はひき肉とほうれん草が定番。ソースをかけて食べるほかスープの具になっていることも。ボリューミーな肉料理が多い南ドイツにおいては貴重な軽めのメニュー。日本人にも好まれる味だと思います。
※地域ブランド
シュペッツレ Spätzle
こちらもシュヴァーベン地方の郷土料理。小麦粉と卵でつくられたもちっとした食感のショートパスタで肉料理の付け合せによく使われます。チーズをかけて焼いた「ケーゼシュペッツレ」も人気。
※地域ブランド
シュヴァルツヴェルダー・シンケン Schwarzwälder Schinken
シュヴァルツヴァルト(黒い森)地方の針葉樹でスモークしてつくられる薫製ハム。にんにくやコリアンダーほか様々なスパイスで風味づけされた独特の深い味わいが魅力です。おつまみにもぴったり。
※地域ブランド
このほかにもまだまだたくさんあるので現地でぜひ色々な料理を味わってみてくださいね!
次回の郷土料理図鑑は、南ドイツのスイーツとドリンク編をお届けします!