どうでもいいドイツのアウトバーン&渋滞8つの事実
お盆ですね。すでに各地の高速道路ではUターンラッシュの渋滞が起こっているようです。
渋滞って、嫌ですよね( ≖_≖)・・・
子供は退屈して騒ぎ出し、トイレに行きたいと焦り、運転するお父さんは眠気との戦いでもある。
そんな「渋滞」、もちろんドイツの高速道路 アウトバーン (Autobahn)でもあります。そこで今日は、ドイツのどうでもいい「渋滞とアウトバーン事情」をお伝えします。
渋滞中の方は、ぜひ暇つぶしに(もちろん、助手席と後部座席の方のみですが)読んでみてください。
そもそもドイツのアウトバーンは全長何キロ?
日本で言う「高速道路」にあたるアウトバーンの総距離は、12,993km(2016年時点) 。
これは、中国、アメリカ、スペインについで世界第4位の長さです。
ちなみに日本の高速自動車国道の総延長距離は、2015年4月1日現在で9,265.8 kmだそうです。(出典:国土交通省)
アウトバーンの路線番号(名称)は?
日本の高速道路には様々な名前がついていますよね。首都高速は1号線、2号線など番号がメインですが、多くの高速道路には東名高速道路や中央自動車道、関越自動車道などの名称があります。
対して、ドイツを走るアウトバーンの名前は非常にシンプル。A1、A5、A66、A100など、AutobahnのAに数字がついているだけなんです。
ちなみにこの路線番号、奇数番号は南北に、偶数番号は東西に走るアウトバーンに割り振られています。
アウトバーンの走行速度は?
ドイツのアウトバーンではF1なみのスピードで皆が飛ばしている… と思っている方も少なからず居るようですが、実際は皆どのくらいの速さで走っているのでしょうか?
平均速度の調査結果は見つけられませんでしたが、ある統計によると、36%の人が時速130km〜150kmで、24%の人が時速110km〜130kmで走行しているそうです。
日本の高速道路よりはやはり少し速めでしょうか?
ドイツ国内のアウトバーンの年間総渋滞距離は?
ドイツのJAF的存在、ADAC(ドイツ自動車連盟)の調べによると、2016年の総渋滞距離は1,378,000 km!
この距離って簡単には想像つきませんが、地球と月の距離が384,400 kmなんだそうで、ざっくり計算するとその3.5倍ほど。
気が遠くなるほどの長さですね。
ドイツ人は1年に何時間渋滞にハマっている?
Autoclub AvDの調べによると、一人当たり平均すると、1年のうち50時間は渋滞の中で過ごしているんだそうです。
丸2日以上も渋滞にハマって過ごしているなんて…
ドイツの大渋滞はいつ起こる?
日本ではゴールデンウィークやお盆休み、年末年始には決まって大渋滞が起こりますよね。皆が一斉にお休みに入り、帰省したり旅行に出かけるのが理由です。
でも実はドイツでは、ドイツ全土の皆が一斉に休みになることはとてもめずらしいのです。というのは、ドイツの祝日は全部で16ある州によってバラバラ。だからバイエルン州ではお休みの日々でも、ベルリン州では平日、なんてことが多いのです。
せいぜいクリスマスの時期は国中がお休みになりますが、皆が一斉に車に乗って出かける、ということが日本のようにはありません。だから渋滞が起こるのも全国一斉ではなく、どちらかというと州ごと。
夏休みの始まり等には渋滞が起こります。
では、それ以外にはどんな時に渋滞が起こっているのでしょうか?それはやはり工事と事故。
日本の高速道路でももちろん工事や事故はありますが、工事を行う場合は随分前から事前に「この日は◯◯区間で工事を行いますので迂回をお願いします」と周知されますよね。
さらに、日本の工事はあっという間に終わります。
でも、ドイツでは、工事はいつも「サプライズ」。アウトバーンを走っていて「なんか今日は車が詰まってるなぁ〜」と思ったら、大概工事をしています。
アウトバーンのみならずドイツの工事全般に言えることですが、それはいつも突然で、長い。
そんなわけで、工事が原因で渋滞が起こることが多いのです。
渋滞中、どうやって時間をつぶす?
渋滞でノロノロとしか動かない車の中では大人も子供も退屈します。そんな退屈しのぎの方法は様々ですが、中でもとてもドイツらしいものを1つ紹介します。
それはHörbuchをきくこと。Hörbuchとは、オーディオブックのこと。つまり書籍の朗読を録音したものです。
車内では運転手さんはもちろん、本は読めないしDVDなども見れませんよね。だからオーディオブックはドイツ人にとても愛されているのです。
オーディオブックなんて何かとても古臭い・・・と感じるかもしれませんが、驚いたことに(?)ドイツでは売上は落ちるどころか上がっているんだそうですよ!
(眠くならないのかな・・・)
アウトバーンのサービスエリア
日本の高速道路のサービスエリアは近年一段と発展・充実し、まるでショッピングセンターやアミューズメントパークのようですね。SAに寄って、ご当地グルメを味わったりお土産を買ったりと、立ち寄るのが楽しみになるほど。
でもドイツのSAはと言うと、もう少しおとなしめです。
もちろん、お手洗い(ちなみに有料!)があり、軽食をとったり食べ物を買ったりと休憩できるようになっていますが、ご当地グルメの充実したレストラン街やお土産屋さんというよりは、キヨスクのようなお店と簡易な食堂といった感じでしょうか。
食堂で出てくるメニューもだいたいどこも同じで、Schnitzel mit Pommes(カツレツとフライドポテト)や Currywurst(カリーヴルスト)が定番です。
でも、日本のSAでは売られていないビールが、ドイツのSAでは売られています!
当然、ドイツでも飲酒運転は禁止なので、これはあくまで同乗者向けですよ!ドイツでももちろん、お酒を飲んだら運転してはいけません。
以上、ドイツのアウトバーン事情、いかがでしたか?
渋滞していなければ、アウトバーンを走行してドイツ中のみならず近隣諸国まで車で快適に、そして無料で行くことができるのが最大の魅力!
ぜひ機会があったら、安全運転で、疾走してみてください。