引っ越して感じた国内格差?
どうも。このホームページもリニューアルしてオーガニックな感じでおしゃれになったと思うBonn留学中の石川です。いやはや本当にこういうところに書かせていただけるなんて涙
最近みんなの投稿を見て、私だけ大学生みたいな遊びのことばっかり書いて申し訳ない(泣)のですが、先日またザールブリュッケンに戻ってきました。大学のホームページにも書いたりして前からずっとやりたいと言っていたテント、こんな感じでようやく張れました。
はい。キャンプ場をみんな予約してなかったので、屋内でやるというまさかの展開でした。
でも沈む太陽や、満天の星空もちゃんと屋上で見られたし、朝起きたら部屋ので作ってくれたキャンプ飯も食べられたし意外と満足しました。少し黒いジョークも言いつつ言われつつ一緒に寝つつ、遅くきた青春ですね。
前までこういうのをドイツの普通として話していたのですが、この間言語学の先生(アーヘン出身)に 「南っぽい」と言われて、また別の先生(シュトゥットガルト出身)に尋ねたら今度は「ボンもちょっとラインラントの気質。ハンブルクとかに行ったらまた違うかも」と言われて、ドイツの「地方性」というものを理解せずに今までかなり偏った知識を持っていたのかと反省。ドイツ語学科としてのドイツ語圏のプロの道は遠いですね。
片田舎のザールラント州からドイツ最大(人口)の州であるノルトライン=ヴェストファーレン州に引っ越してきて物理的でも精神的なものでもびっくりしたことは沢山あります。
その中でも今、自分ではこの「南北気質問題」が気になっています。ザールラントも州外出身の人は多かったのですが、大体がバーデン=ヴュルテンベルクやラインラント=プファルツなどの南部に偏っていたので、ボンに引っ越してきて初めてニーダーザクセンとかの北の人と知り合いました。
両方に色々聞いてみると確かに「北は都会で南は田舎牧歌的」という認識は同じだったのですが、どっちも「人はこっちの方が親切で優しい」「料理もこっちの方が美味しい」「男はこっちの方がイケメン」といいところは譲らず結局良くわかっていません。ただ「ドイツ人は個人主義でドライ」という印象は、ある一面しか表していません。
住んでいた身として、北ドイツの人の南ドイツへのイメージは当たっているところも多々あって、例えば(ザールブリュッケンで夜11時に寮で友達とモノポリーをしていたら、いきなり警察のお兄さんが来て、「上の階がうるさいとここの近所から通報があったから今から上がって確かめる」と言われて「警察も騒音なんかでわざわざ来て大変やな...」と思ったが、友人は特に驚かず警察官と話し込んでいた)という「騒音で警察が来る」や「少し馴れ馴れしい」と言われたイメージ通りの事が起きていたり。
まだまだそういうエピソードを言い出すとキリがないんですが、南部系のドイツは電車で勉強していたら、「教えてあげる」と言っていろいろ説明してくれたおばさまとか、スーパーでバナナ味のマテ茶を取ったら「これはすごくまずかったから飲まないほうがいい、普通のマテ茶にウォッカを入れたのが一番美味い」と言い、私のを売り場に戻した知らない大学生とか、とにかくお節介な人が多い印象です。
対して北の人のステレオタイプは「相手の好きなようにやらせるのが優しさ」みたいな印象です。「自分の意見をかなり押し付けるほどの付き合いはダメ(意訳)」ということも聞いたり笑。どっちの方向性もきちんと優しいから、より反応に困りますね...ハンブルクやベルリンみたいな大都市や田舎でも、もちろん雰囲気は変わるそうです。
ただこれでも「南ドイツ人は保守思考で排他的」というイメージを持っている人も自称他称問わず結構います。確かにちょっと内輪ノリが激しくて「よそ者」にもシビアだったりして、私も「友達」として打ち解けるのには時間が少しかかりました...都会や北ドイツに留学している友人を見て結構感じます。
1年住んだだけなのに「ドイツ人」というものがよくわからなくなっています。だからこそまあ、「その人の、人となりを見る」という当たり前のことが大事ですね。ボンの人は私の事を「初めて見たザールラント人(?)」と言ってくれたりしてザールラントの恥にならぬよう頑張らなきゃと思います笑。
ではでは、また電車が面白いどこかに行ってきます。
25. Juni 石川輝