真のFreundschaft(友情)
ドイツ総領事館に居候しているリョウちゃんからメールが届いたよ♪
今日の話題は・・・=^_^=
先日、ドイツのニーダーザクセン州のシュテファン・ヴァイル首相と、ニーダーザクセン州リューネブルク市のウルリヒ・メドケ市長が徳島県を訪問し、板東俘虜収容所の関連資料のユネスコ「世界の記憶」(世界記憶遺産)への登録について、飯泉嘉門徳島県知事、泉理彦鳴門市長と共に共同申請協定書に調印したんだ。
板東俘虜収容所は徳島県鳴門市にあり、第一次世界大戦中にドイツ兵捕虜を人道的に扱い、1918年にはこの収容所のドイツ兵捕虜が日本で初めてベートーベンの「第九」を演奏したことでも有名。
こんな縁もあって、かつて敵同士だった日本とドイツが今では友好関係を結んでいるっていうのは感慨深いニャン。
実は今回のドイツ旅行で、素敵な出会いがあったんだニャン。
4月末の早朝、ドイツはニーダーザクセン州でのこと。
その日のドイツはまだまだ寒くて、外に出ると霜が!
やっぱりお布団に戻ろうかなぁと思ったけど、せっかくだからお散歩お散歩と田舎道を歩いてると牧場を発見。
そしてそこには同じように早く目が覚めたと思われる男性も。
目が合ったのでニコっとあいさつすると、すごく話しかけたそうにこっちを見てくる・・・
「どこから来たの?」
「日本の大阪です」
「そうなんだぁ、実は僕のおじいさんは日本の東京で生まれてね、大森にあるドイツ学園(現横浜)に通ってたんだ。日本語もペラペラなんだよ!」
ニャ、ニャ、ニャンと!
その後色々聞いてみると、第一次世界大戦中ひいおじいさんは捕虜となり、日本に連れてこられ、しばらくして板東俘虜収容所に収容されてたんだって!そのときの話は家族の間で語り継がれ、板東での生活は他の収容所よりも良く友好的な扱いを受けていたと、おじさんは目を輝かせながら話してくれた。
終戦後ひいおじいさんは東京に移り機械関係の貿易商社を立ち上げ、息子さんも生まれ、その後一家でドイツのリューネブルクに戻ってきたんだそう。
昨年鳴門市から使節団が訪れたとき、東京生まれのおじいさんと一緒にその男性は市庁舎で行われた祝賀会に出席。
そのときの動画も見せてくれたニャン。
おじいさんは90歳でとっても元気!
その祝賀会では昔の話をして大盛り上がりだったそう。
男性とはその後も、来年のベートーヴェン「第九」日本初演100周年や、2006年に公開されたブルーノ・ガンツさんと松平健さんW主演の映画「バルトの楽園」の話でまたまた大盛り上がり。
そして男性はかく語る。
「ドイツは近隣諸国と友好関係を築いているけど、近くても最近いい関係じゃない国もある。ドイツと日本は遠く離れていても、お互いを尊重し様々な形で交流を築いてる。これこそが本当のFreundschaft(友情)だね」
一度日本に遊びに来てくださいニャ!
(30. Mai 2017)
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