ギター練習を効率良く手助け!オーストリア発のアプリ「Fretello」とは?
どうも、wasabi( wasabi_nomadik)です。
前回、オーストリア・ザルツブルクで行われた「Karajan Music Tech Conference」のレポートをアップしましたが、その中でも私が特に面白いと思ったアプリのスタートアップがあったので紹介したいと思います。
それは、効率良くギターのテクニックを向上できるようにアシストしてくれる「Fretello」というアプリです。
音楽の街ザルツブルク発のアプリ「Fretello」とは?
Fretelloはギター練習の効率化とスキル向上の手助けを目的としてWolfgang DammさんとFlorian Lettnerさん、2人の開発者によって開発されたアプリです。
WolfgangさんはBlackberry、NokiaやNVIDIAといった大企業でエンジアニアとして働いた経験を持つ腕ききのエンジニア。そんな彼はWikitudeという会社でソフトウェアアーキテクトとして働いて以来、スタートアップの精神に感化されて起業を決意。Florianさんは20年以上プロのドラマー&ギタリストとして活動をしているベテランミュージシャンです。
そんな2人はモバイルコンピューティングの修士号を持っており、このアプリはまさに2人の音楽とテクノロジーへの愛によって作られました。また、クラシック音楽の街ザルツブルク発のアプリというだけあって、このアプリはロシアのシンフォニーオーケストラの音楽などを作曲したこともあるHelmut Kirisitsさんという音楽学学者・作曲家によるサポートを受けているのも面白いコンビネーションだなと感じます。
データに基づいた効率的な練習法をパーソナライズ
「そもそも、ギターの練習って効率よくできるものなのか?」
私が最初にこのアプリの説明を受けたときに思ったことです。私はギターを弾けませんが、高校生の時軽音部に入ってベースを少しかじった身としては「楽器の練習は習うより慣れろ」なのでは?とにかく一人で地道に練習するしかないんじゃ?と疑問に思ったので、Wolfgangさんに聞いてみました。
「もちろん練習することでしか楽器は上手くならないですが、ある程度基本的なコードやスケール、ストラミングなどを習得したら、それ以上にテクニックを向上させるために有益なアドバイスを提供できるのは本当に良い先生だけなんです。」
しかし、もちろん誰もがそう簡単に良い先生を見つけられるわけではありません。
Fretelloはそうした制限を克服するために、プレイヤー1人1人の演奏の仕方を分析し、初心者からプロレベルの人まで個人に合った練習方法を15,000以上のエクササイズから提供しています。アプリは年間購読型で、1年間で自分が目指したいプレイスタイルを実現できるようにサポートしてくれるのだとか。練習目標も具体的に設定してくれるのでモチベーションを保ちやすいのが特徴です。
バックトラックをおすすめしてくれるbot、「Jamie Fretello」に声をかけてみよう!
そんなFretelloが最近開始したFacebookのbot「Jamie Fretello」もなかなか面白い取り組みです。
これはアプリとは分離したサービスとして無料で利用できます。Facebook上でJamie Fretelloに声をかけると、ランダムで練習用のバックトラックを選んでくれるので、これに合わせてギターを練習するとより楽しく実践的に練習ができます。開始以来ユーザーから好評を得ているそうで、私にも実際にbotを使っているところを見せてくれました。
こういう「パーソナルコーチ」的な役割でチャットbotを活用するのは良いアイデアだなと思いました。
これなら1人で練習していてもなんとなく寂しくありませんね!
ドイツと日本はギター産業が巨大なので、今後日本にも集中してマーケティングしていきたいとのこと。私も応援していきたいです!
個人的に、チームメンバーの中で日本の楽器屋さんにいそうなお兄さんに雰囲気がそっくりだった人がいるのでかなり親近感が湧いています。(笑)
もしギターを練習している方がいたら、ぜひ使ってみてはいかがでしょうか?
アプリは最初の2練習までは無料です。
[Fretello公式サイト]
https://www.fretello.comドイツ・ライプツィヒを拠点に活動中のフリーランスのライター・翻訳家。ブログ「WSBI」ではフリーランス関連情報、ノマドなライフスタイルを発信中!