オーストリアの事
こんにちは。T.Yです。
この前、オーストリアに行ってきました。オーストリアと言えば、ドイツのお隣。ドイツ人と同じゲルマン民族が主で、ドイツ人と同じドイツ語を話す人々が暮らしているのに、ドイツとは違う国。隣同士で要素も大体同じなのに、国としての区別があるというのは、島国日本出身の私としては何とも不思議な感覚がします。
何故このような「似て非なる国」が生まれたのかは、1866年の普墺戦争が原因となっています。当時ドイツは、オーストリアを中心とする「ドイツ連邦」が建っていました。しかし19世紀後半になると工業化が広まり、小国分立状態の「ドイツ連邦」では産業革命で成長する他国に対抗できる体制が整えられない、と、ドイツ国内で完全統一を望む声が高まっていました。その流れに押され、1866年、オーストリアと「ドイツ連邦」内の新興国プロイセンとの間に、ドイツ統一主導権を巡る戦争が勃発。結果、オーストリアは敗北してしまいます。
勝利したプロイセンは、ドイツを統一する際、その枠組みからオーストリアを排除しました。完全なるドイツ人で構成する予定の統一ドイツの中に、当時異民族のスラブ人やマジャール人を支配していたオーストリアはいらない、という事だったのです。(実際オーストリアの扱いをどうするのか、というのは大きな問題だったらしく、ドイツ人地域だけを取り込むか、異民族の住居区域も取り込むか、それとも完全排除か、かなり意見がわれていたそうです)
そんな歴史を経て、ドイツとオーストリアの分離が起きたわけです。Wikiを参考に自分なりにまとめて書いたので、間違いがあるかもしれませんが悪しからず。
さて、そんなオーストリア、行ってみるとやはり周囲はドイツ語であふれ、雰囲気はほとんどドイツと一緒でした。しかし、それでも違いというものはあるもので。今回は、「似て非なる国」ドイツとオーストリアの違いについて書いてみようと思います。
①コーヒーにはお水が付く!
オーストリアでカフェに入りコーヒーを注文すると、必ずと言っていいほどお水が付いてきます。このサービス、ドイツにはありません。しかも、大体そのお水は水道水だったりするから、何とも面白い。アルプスが近いからなのか、何故かオーストリアの水道水はすごく美味しかったです。座った瞬間にお冷が出る…とまでは行きませんが、なんだか日本のレストランをふと思い出して懐かしくなりました。
②オーストリア人は「Tschüs(チュース)」とあまり言わない!
これはあくまで私の見てきた人たちの統計からしていえる事なのですが、オーストリア人は、ドイツでは頻繁に使われている別れの挨拶「Tschüs」をほとんど言わなかったように思えます。私の旅行の際には、一人しか言っているのを見かけませんでした。
大体「Auf Wiedersehen」か「Chao」でした。特に「Chao」の使用が圧倒的に多かったと思います。言いやすいのもあるのかもしれませんが、その昔オーストリアはイタリアの一部を支配していたこともあったというので、もしかしたらその名残もあるのかも?などと一人で考察していました。(イタリアの方が気を悪くしてしまってたら、申し訳ありません。)
ちなみに出会いの挨拶は、ダントツ「Grüß Gott」でした。
③オーストリア人は、優しい!
これも②と同じ状況からいえる事ですが、オーストリアの人達は優しいと思います。例えば、信号のないところで車が通りすぎるのを待っていたら、車を止めて通してくれたり。(バイロイトでは絶対無視されます) 街の裏道を歩いていたら、観光客が迷子になったと思ったらしいおばあさんが「こっちに行けば大通りに出られるわよ!」と教えてくれたり。なんだか、他人に対する思いやり度が高いように思えました。(もちろん、ドイツにも優しい人は多いですけど) 通りすがりの人の優しさが心にしみた旅でした。
後は、ドイツでは普通にあるスーパーがなくて、同じものが見つかると高をくくっていた私は非常に混乱しました。まあ別の国ですし、当たり前ですよね。(リドルは一軒だけ見かけましたが)
そんなこんなで相違を楽しみながら、ドイツとよく似たお隣さんオーストリアを満喫してきました。
それでは、今回はここで締めます。ここまで読んでくださり、ありがとうございました。
T.Y 29.03.2017 8:51