ドイツ人が大晦日に観る定番のテレビ番組「Dinner for One」が意外に面白かった!
どうも、初のドイツでの大晦日を体験したwasabi( wasabi_nomadik)です。
ドイツでの大晦日は、日本の静かな光景とはまるで違ってあちこちで花火が打ち上がり、火事さながらの珍しい光景を観る事ができました!(笑)大きな音が鳴って少し怖かったですが、日本ではあり得ない光景に「ベルリンにいるんだな〜」と強く実感する出来事となりました。
他にも大晦日に食べるチーズ料理や、火をつけたお酒、占いなどドイツの大晦日らしい出来事をたくさん体験しました。あまりにも充実していたので、その様子をYoutubeの動画にしてみました!記事内でまとめてみたので、ドイツの大晦日の空気感や文化を詳しく知りたい方は是非チェックしてみてください。
▶︎【動画】ドイツの大晦日は日本と違いすぎた!暴動レベルの花火に食文化、ぜ〜んぶ紹介!
ところで、上記記事内では紹介しきれなかったドイツの大晦日の文化として、「Dinner for One」というテレビ番組(寸劇)を観るという慣習があります。
過去に、視聴率がドイツ人口の半数近くを記録したこともあるこの番組。これは1963年にイギリスの演劇作家によって書かれたコメディで、ドイツの番組なのになんと言語は英語です。ドイツのテレビ番組は吹き替えが多いのですが、これは比較的簡単な英語で話が進んでいくのでドイツでも受け入れられたのではないかと言われています。
ドイツの大晦日には色々なテレビ番組が頻繁にこの寸劇を再放送しています。1988年には「最も多く再放送された番組」としてギネスブックに載ったほどです。
ドイツ語では「Der 90. Geburtstag(90歳の誕生日)」というタイトルのこのコメディ。主人公は90歳の誕生日を向かえるミス・ソフィーと、その執事ジェームスの2人のみ。ミス・ソフィーは自分の誕生日に毎年4人の友人を招いていましたが、その友人達は既に先に逝去してしまいました。ミス・ソフィーは高齢で視力も悪く、少しボケています。なので、代わりに執事のジェームスが彼女の4人の友人のマネをして会話をしたり、4人分のお酒につきあうのです。
ジェームスは言います。「去年と同じやり方ですよね?」
ミス・ソフィーも答えます。「去年と同じよ、ジェームス!」
当然、4人分のお酒を飲むので執事のジェームスはベロンベロンに酔っぱらっていきます。部屋に敷かれた高級そうな、大きなトラのカーペットが毎回ジェームスの足下をさらおうとする場面が面白く、またジェームスが我を失っていくその姿がなんともコミカルなのです。
最初のストーリー進行はゆったりとしているので、「なにこれ、面白くないジャン!」と思っていたのですが、ジェームスがベロンベロンに酔っぱらってエスカレートしていくうちに、気がつけば口を開けて大笑いしている自分がいました。
ちょっとネタバレになってしまいますが、最後の終わり方も秀逸です。
泥酔したジェームスと、ほろ酔い気分のミス・ソフィー。「そろそろ疲れたから寝るわ」、と言ってミス・ソフィーはジェームスに手を引かれ、階段を登って部屋へ向かいます。
ジェームスは言います。「去年と同じやり方ですよね?」
ミス・ソフィーも答えます。「去年と同じよ、ジェームス!」
ジェームス「そうですね、精一杯頑張ります☆」
なんとも意味深な終わり方・・・。この後2人に何があったのでしょうか?「精一杯頑張る」って、一体何を!?
彼らのアフター・パーティーが気になりすぎて、来年もまた観てしまうでしょうね。これがこの寸劇の人気の秘密かもしれません。
気になる方はこちらからYoutubeで動画を観れますよ。
【 wasabi のプロフィール】
2014年獨協大学を卒業後フリーランスのライター・翻訳家としてドイツ・ベルリンを拠点に活動中。ブログ「WSBI」ではより詳しいワーホリ関連情報やフリーランス関連情報、ライフスタイルを毎日発信中!