ドイツのエネルギーシフト
今年最初の大使館訪問は京都から同志社国際高等学校のみなさん。
事前に届いた質問シートにはドイツの、特に環境・エネルギー政策に関することがいっぱい!
授業で勉強して、実際にドイツに行ったことのある生徒さんもいて、なかなか充実した内容。
今日はホーボルトさんがみなさんの質問に答えたんだ。
「脱原発」がどこよりも進んでドイツ中の原発が既に稼動停止したと思っている生徒さんがいたけど、実際まだ原子力発電は稼動中。
今は再稼動してるけど実は脱原発は日本の方が先に達成したんだ。
ドイツでは原発や化石燃料に変わるエネルギーとして再生可能エネルギーの生産が進んでいることは確か。
でも太陽光発電に太陽が必要だったり、風力発電に風が必要だったりするように、自然の「気まぐれ」に左右されるシステムは常に順風満帆とは・・・
通訳のアキコさんが教えてくれたAGEB(Arbeitsgemeinschaft Energiebilanzen e.V.「エネルギー収支統計協会」)の統計資料(⇒ http://www.ag-energiebilanzen.de/index.php?article_id=29&fileName=20151211_brd_stromerzeugung1990-2015.pdf)を見ると、核エネルギー(Kernenergie)による電力生産は減り、再生可能エネルギー(Erneuerbare darunter)による発電は増えているのが一目瞭然。
特に2011年以降の数値は顕著。
でも、まだ核エネルギーの電力が15.5%(2014年)も占めていることも事実。
地球温暖化も考えると、石炭(Steinkohle)や褐炭(Braunkohle)にたよる火力発電の今後も考えないと・・・
電力の輸出(Stromflüsse in das Ausland)が輸入(Stromflüsse aus dem Ausland)を上回っているけど、実は消費しきれず貯めておくことができない再生可能エネルギーが輸出されているという現実も。
ドイツのエネルギーシフトはまだまだ現在進行中♪
統計資料は見方によっていろいろな解釈ができるけど、その数字の裏側にはたくさんの情報が隠れてますニャ=^_^=
(20. Januar 2016)
「ドイツ大使館ネコのきまぐれブログ・アーカイブ」 ⇒ http://nekoblog-yg-japan-archive.blogspot.jp