ワーホリだからって”ホリデー”する必要ナシ!見過ごしがちな「ワーキング」の側面
どうも、相変わらずワーホリ情報発信中のwasabi( wasabi_nomadik)です。
ワーホリの取材に関わっていると、常々思うのが日本での「ワーホリ」のイメージが悪すぎるのではないか?ということ。
確かに、「ワーホリ」って言う言葉自体なんだか軽い響きですし、「ホリデー」という名前がつくことによって帰国してから就職活動をしても「海外で遊んできただけ」と思われてしまうこともあると聞きます。そもそもワーホリは何をするためのビザなのでしょうか?大使館のウェブサイトにはこうあります。
ワーキングホリデー・ビザ(以下、WHVビザ)制度は日独両国の合意に基づくもので、日本の若い人たちにドイツの文化や日々の暮らしに触れる機会を 提供するためのものです。
「ドイツの文化や日々の暮らしに触れる機会」というのは現地で生活する事だったり、旅行をして見聞を広める事だったり、遊びながら現地に馴染んで行く事も含まれるでしょう。でも、この定義自体、悪く言えば曖昧、良く言えば「自分次第で何でもできる」可能性を秘めているんですね。
そして、意外と見過ごされがちなのがこの項目。
滞在可能な期間は3ヵ月以上1年以内で、最長365日、ドイツのさまざまな職場で働くことができます。
これって、住んでみて思うのですがスゴイ事なんです。
私の周りにはフリーランサー(アーティスト含む)としてドイツに滞在している日本人の友人が何人かいますが、フリーランサーはある程度長期間ドイツに住み続けないと自由に「ドイツのさまざまな職場で働くこと」はできません。フリーランサーは原則として、アーティストならアートの仕事、ライターならライティングのみと、自分の専門であるフリーランスの仕事しかしてはいけないのです。
それをワーホリする人には「1年間、自由にどうぞ」って言うのですからかなりの特権です。
前回取材したワーホリメーカーの方の中でも「ワーホリ後半を迎えて思うのは、どうせならインターンシップも経験しておけば良かった」と言う方がいらっしゃいました。
ある意味、ただドイツに滞在するだけだったらそこまで難しくないのですが、「どこで働いても良い」という権利を得るのは、外国人の私たちにとってワーホリ以外だとけっこう難しいことだったりします。
ドイツに限らず、ワーホリを経験する多くの人は日本食レストランやカフェなどでの仕事をするため、「ワーホリ=飲食店でのバイト」というイメージがあるかもしれないですね。言葉がままならない場合、確かに働ける場所は限られてくるのかもしれませんが、だからこそ語学やリサーチをある程度準備すればアルバイトに限る必要もなく、職業の可能性が広がります。ということで、自由度の高いワーホリビザは計画的に利用することをおすすめしたいです。
ちなみに、ベルリンは国際的なスタートアップの会社も多く、英語ができれば働ける職種もあります。
ワーホリという名前の響きから、「若い人が海外で1年間遊んで楽しむためのビザ」というイメージがつきまといがちですが、そんなことはなく、自由度が高い分自分でどんな1年間にするか設計ができるビザだということがもっと伝われば嬉しいです。
もはや、”ワーキング&ホリデー” ではなくて、“ワーキング=ホリデー”になっちゃうくらい価値観を変えられる経験も、過ごし方によってはワーホリで実現できるのではと思っています。
なので、是非是非ワーホリを考えている皆さんは、「ワーキング」の側面をどう上手に使うか考えて計画的にワーホリを利用してみてはいかがでしょうか?
【 wasabi のプロフィール】 2014年獨協大学を卒業後フリーランスのライター・翻訳家としてドイツ・ベルリンを拠点に活動中。ブログ「WSBI」ではより詳しいワーホリ関連情報とフリーランス関連情報を発信中! ドイツで見つけた日本文化を紹介するTadaimaJapanでの連載、「ドイツで日本発見!」もお見逃しなく!