酷暑のベルリンより!!
いつもは過ごしやすいドイツの夏ですが、今週は猛暑!
今週も40度近く30度を越える暑さが続くドイツですが、こんな日はアイスが美味しいですね♪
ところで皆さんは、ドイツで生まれたアイスをご存知でしょうか?
その名も「スパゲッティアイス」です!
スパゲッティアイス?
スパゲッティにアイスクリームがかかっている、わけではありません。
まずは器にたっぷりと甘くない生クリームを盛り、
さらにその上にバニラアイスをトコロテンのような機械に入れてぎゅっとに押すと……
機械の下からにょーっと「スパゲッティ状のアイス」が!
にょろにょろと絞ったら、上にトマトソースに見立てた苺のソースをたっぷりかけて完成!
仕上げにぱらりとパルメザンチーズならぬチョコスプレーなどをかけると、さらにスパゲッティらしくなります。
見た目は楽しいし、ひんやり甘くて、ドイツの子どもたちは皆大好き!
実はこの「スパゲッティアイス」が生まれたのは1969年、マンハイムでのこと。この街でアイス屋を経営するイタリア人のフォンタネッラさん家族の発明?です。
あまったマロンペーストを使うために、モンブランのようなものを試作していたダリオ・フォンタネッラさんがこのアイデアを思いついたとか。
まずは南ドイツの郷土料理「シュペッツレ」の麺を作るための調理器具を使って、試作をくりかえしたのだそう。口コミで人気が広まって、いまやドイツ全国でこのアイスが食べられます。
写真のスパゲッティアイスは、フランクフルトにあるオーガニックアイスのお店の物でちょっとお上品なサイズですが、本家Eis Fontanellaのは、本当のスパゲッティ並みの大盛りのようです!
このダリオさんのお店 Eis Fontanella は、まだマンハイムで営業中。
その歴史は1906年にヴェネツィア近郊で、ダリオさんのおじいさんが開いたジェラテリアにまで遡る、伝統あるアイス屋さんです。
日本ほどではない、とは思いますが、蒸し暑い寝苦しい日々が続くドイツ。
(スパゲッティ)アイスで冷気と英気を養って、乗り切りたいと思います!
著者プロフィール
河内秀子(かわちひでこ)
東京都出身。2000年からベルリン在住。
ベルリン美術大学在学中からライターとして活動。雑誌『Pen』や『giorni』などでもベルリンやドイツの情報を発信しています。ガイドブック『ことりっぷフランクフルト・ベルリン』編など。
趣味は漫画とカフェ巡り、食べ歩き。蚤の市やオーガニックコスメも大好物。
Twitter(@berlinbau)で『一日一独』ドイツの風景を1日1枚、アップしています。