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ワーホリの居心地は?生の声を直撃:デザイナーの牧田亜希さん

ベルリンのスタジオを間借りしたオフィスにて

ワーホリの居心地は?生の声を直撃:デザイナーの牧田亜希さん

こんにちは!

連載が始まってからこれまでにワーホリの事前準備や語学学校選びについてなどワーホリを具体的に検討している皆さんへ向けて記事を書いてきましたが、実際にワーホリを使って海外で過ごすとはどういう感じなのかイメージが湧かない方も多いのではないでしょうか?

そこで今回は現在ワーキングホリデー制度を利用してベルリンに滞在するデザイナーの牧田亜希さんにご協力いただき、ワーホリの利点について取材しました!

亜希さんは21歳の時に渡英し、4年間大学でグラフィックアートやファインアートを学びます。その後帰国し日本のウェブ関係の会社で5年間勤め、社内では中堅の役職となりました。いつかまた行こうと考えていた海外でしたが働き詰めの毎日でなかなか真剣に考える機会がなかったそうです。

そんな中、31歳の誕生日を迎える2週間前に一念発起してワーホリビザを申請。2月にドイツ入りを果たしました。

亜希さんは今ドイツ語の語学学校に通いながら日本の会社から依頼される仕事をオンラインで受注している、"ノマド・ワーカー"。働く場所を選ばないその職業柄、ベルリンにいながらも日本から来る友人を連れてよくヨーロッパ周辺を旅しているそうです。

ベルリンを選んだ理由はその「立地の良さ」と「物価の安さ」、そして「ビザの取りやすさ」だったと言います。
ヨーロッパ周辺の旅行なら格安航空を使ってかなり安く飛べてしまうのは旅好きにとっては嬉しいですし、ドイツだけでなく他の国も気軽に楽しむことができるのはお得感があります。

そのうえ食べ物や家賃などの生活コストも他のヨーロッパ諸国と比べても比較的安く、ワーホリのビザ申請が容易だったことでドイツ滞在がより現実味を帯びたそうです。

中でも亜希さんのワーホリ滞在を強く後押ししたのは「ウェブで仕事ができる」ことでした。

「日本人のワーホリというと日本食レストランで働くことが当たり前のように思われがちですが、今はインターネットがあればできる仕事があります。その点ワーホリも自由度が高くなって良い時代になったと思いますね。」と亜希さん。今はゆったりと流れるベルリンでの時間を満喫しています。

亜希さんのオフィス。スタジオを間借りしている。

亜希さんのオフィス。友人アーティストのスタジオを間借りしている。



日本ではワーホリと聞くと「遊び」というイメージが払拭しきれない部分があります。聞いた話ですがワーホリから帰国した人が就職活動をすると企業からは「どうせ遊んできただけ」という印象を持たれる事も少なくないそう。

確かに「ワーキング&ホリデー」という名前の通り、ワーホリは働くだけではなく休日としての側面があるのは事実です。
そしてビザの申請条件さえ満たしていれば比較的容易にビザ取得ができることから、瞬発的に、ある意味気軽にドイツ滞在ができます。

このビザの特色を生かして、もちろん1年間の"休日"だと思ってドイツに来る事も可能ですが、365日無制限に現地で働くこともでき、学校に行く事もできるという非常に自由度の高いこのビザは使い方次第ではむしろキャリアアップや海外移住を目指す人にとって有効に使える可能性に満ちあふれています。このメリットが意外とあまり知られていないようで、私としてはどんどんPRしていきたい点です!

亜希さんは今後しばらくベルリンに滞在しウェブの仕事や友人から頼まれるデザインの仕事等を請け負いながらも、現地の企業でインターンや実際に働いてみたいという気持ちもあるそう。今はアウトサイダーアートに関心を寄せており、ベルリンでの体験や日本でやってみたいアイデアを熱く語る亜希さんの姿に、自分の興味関心について常に考え続ける姿勢やアートへの情熱を感じました。今後の亜希さんの動向が楽しみです!

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【About “wasabi”】
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2014年獨協大学を卒業後フリーランスのライター・翻訳家としてドイツ・ベルリンを拠点に活動中。

■Japan Culture Web Magazine [TadaimaJapan]

訪日外国人向けの記事を日英の両方で執筆しています。
ドイツで見つけた日本文化を紹介する連載「ドイツで日本発見!」も是非チェック!

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wasabi

1991年7月1日生まれ東京出身。(本名:藤沢祐子)2014年獨協大学卒業後、新卒でフリーランスの日英翻訳家/ライターとして2015年春にベルリンに拠点を移して活動。現在は翻訳家・ライターとして各種メディアやブログを中心にドイツ移住情報やテクノロジーを使って楽しく生きる自身のノマドなライフスタイルやオピニオンを発信中。2016年2月にはTEDx Youth@Kobeへの登壇も果たし、自身のメッセージを国内外共に精力的に伝えている。

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