日本人選手所属全チーム残留決定!
W杯ブラジル大会の興奮が冷めやらぬ中、昨年8月に開幕したブンデスリーガ52回目のシーズンが遂にフィナーレ。
1部、2部ともに既に優勝は決まるも、残留、そして2部は昇格も含めた争いが最終節まで縺れ込む大激戦。
それでは最終節の結果から・・・
香川選手と丸岡選手の所属するドルトムント。
常に上位でバイエルンとの優勝争いを演じてきたのに、今季は最下位を経験するなど予想外の低迷。
香川選手がシーズン途中から加入して巻き返しを図るもうまく波に乗れず、任期途中で人気者クロップ監督が退任を表明。
DFBポカールではライバルのバイエルンを破り決勝へコマを進めてもう1試合クロップ采配を見ることができるけど、地元ドルトムントではこれが最後の采配。
スタンドはクロップ監督に対する熱い感謝に包まれ、今季で引退を表明している元キャプテンのケール選手はキャプテンマークを巻いてのラストピッチ。
もう、感動のフィナーレしか無いと言わんばかりの雰囲気。
この試合、単なる最終戦ではなく、来季のヨーロッパリーグ(EL)の出場権が絡む大切な一戦。
対戦相手は勝ち点で並ぶブレーメン。
2点差でホッフェンハイムが追いかけるも得失点差を考えれば、例えこの試合を引き分けたとしてもホッフェンハイムがドルトムントを上回るのはほぼ無理。
ということはこの試合の勝者が、7位に食い込めばELの出場権を得ることが可能・・・
今年からルールが変わって、各国のカップ戦(ドイツの場合DFBポカール)決勝で優勝したチームがチャンピオンズリーグ(CL)出場権を持っている場合、敗れたチームではなく、EL出場権を持っていないチームの中で一番上の成績のチームが出場権を得ることになったんだ。
つまり、DFBポカール決勝に進んだヴォルフスブルクは既にCL出場権を獲得してるので、決勝でドルトムントが負けた場合、7位のチームに出場権が転がり込むということ。
この緊張感の中、文字通り有終の美を演出したのが香川選手。
クロップ監督に捧げる先制ゴールに2アシストと全得点に絡みドルトムントを勝利に導く。
この結果ドルトムントはアウグスブルクが勝ったため7位が確定して来季のヨーロッパリーグの出場権を獲得。
香川選手は先発して後半81分に交代。
丸岡選手はベンチ外。
香川選手⑤
最終戦は全試合同時刻キックオフ。
だから相手の動向を気にする必要はある意味無く、選手は目の前のゲームに集中できる。
気になるのはファン。
ネットやラジオで情報を確認しつつ、我がチームを応援するのである。
13位のヘルタから18位のパーダーボルンまでハラハラドキドキの残留争い。
最下位パーダーボルンと16位シュトゥットガルトの直接対戦は負ければ降格決定。
今季1部に初昇格を果たしたパーダーボルンは第4節に首位に躍り出る活躍で前半戦を盛り上げたけど、徐々に順位を落としてとうとう最下位で最終戦に。
対戦相手のシュトゥットガルトは1部在籍50シーズン、優勝も3度経験している古豪。
ただ、ここ最近は優勝からは遠ざかり、順位も12位、15位と下位を彷徨い、今季も前節ようやく最下位をパーダーボルンに譲ったばかり。
試合は開始早々にホームのパーダーボルンが先制して盛り上がるも前半36分にシュトゥットガルトが追い付いて前半を終え、後半72分にシュトゥットガルトがギンチェク選手のゴールで勝ち越し勝利を決める。
この時点でシュトゥットガルトの16位の入れ換え戦以上が確定。
逆にパーダーボルンは最下位となり来季2部降格が決定。
シュトゥットガルトの酒井高徳選手はベンチ入りするも出番無し。
これで9試合連続ピッチに立たず、もしかしたら来季は・・・
古豪シュトゥットガルトがブンデスリーガ1部在籍50シーズンなら、ブンデスリーガ創設以来の参加で一度も2部に落ちたことがなく今年で在籍52シーズンのハンブルク。
ただ昨年は16位に低迷し、入れ換え戦に出場。
あわやというところで降格を免れたんだ。
今年も残念ながら残留が安泰ではなく、むしろピンチの17位。
最終節はホームで内田選手のシャルケと対戦。
試合は無得点のまま前半を終えた後半49分、今年1月に古巣ハンブルクに戻ってきたオリッチ選手が先制ゴールを決め、その後1点を追加してハンブルクが勝利。
勝ち点を35として他の試合の結果が気になる・・・
内田選手はベンチ外。
清武選手と酒井宏樹選手の15位ハノーファは14位のフライブルクと対戦。
前節を終えて勝ち点34で並び、得失点差で順位を分けている両者。
引き分けで勝ち点35になった場合は得失点差で優位だけど、負けた場合地獄に落ちる可能性が・・・
そんな緊張感漂う試合で清武選手がやってくれました!
開始早々の3分に豪快に飛び込んで頭で決める先制弾。
ホームのハノーファは後半84分に相手オウンゴールで追加点。
フライブルクもアディショナルタイムに得点を決めるも万事休す。
ハノーファは勝利して1部残留決定。
そしてフライブルクは勝ち点を増やせず34のままで、まさかの14位から17位に転落、来季の2部降格が決定。
清武選手は先発して後半82分に交代。
宏樹選手は前節の累積退場でベンチ外。
清武選手⑤
これで勝ち点36のシュトゥットガルトが1部残留決定。
そしてハンブルクも16位以上が決まる。あとは・・・
細貝選手と原口選手の13位ヘルタは敵地でホッフェンハイムと対戦。
負けさえしなければ残留を決めることができるヘルタ。
しかし勝負の世界はそんなに甘くない・・・
試合はホッフェンハイムが先制して前半を終え、後半72分にヘルタが追いつくも、すぐにホッフェンハイムが再びゴールネットを揺らし勝利。
負けたヘルタは勝ち点を増やすことができず35でハンブルクに並ばれてしまう。
ハンブルクの得失点差が「-25」でヘルタが「-16」。
この結果ヘルタは何とか15位に滑り込み、ハンブルクが2年連続で残留をかけた入れ換え戦(現地時間5月28日、6月1日、ホーム&アウェイ)出場決定。
原口選手は先発して後半85分に交代。
ケガで戦列を離れていた細貝選手は後半78分から出場。
復帰おめでと〜♪=^_^=
第33節 | 勝ち | 分け | 負け | 第34節 | ||||
13位 ヘルタ | 35 | ↘ | 15位 | |||||
14位 フライブルク | 34 | ↘ | 17位 降格 | |||||
15位 ハノーファ | 37 | ↗ | 13位 | |||||
16位 シュトゥットガルト | 36 | ↗ | 14位 | |||||
17位 ハンブルク | 35 | ↘ | 16位 入れ換え戦 | |||||
18位 パーダーボルン | 31 | → | 18位 降格 |
長谷部選手と乾選手のフランクフルトはホームでレバークーゼンと対戦。
試合はフランクフルトが2対1で勝利して今季を9位でフィニッシュ。
長谷部選手は先発フル出場。
乾選手はベンチ入りするも出番無し。
長澤選手と大迫選手のケルンはホームでヴォルフスブルクと対戦。
試合はこれまた開始早々3分に大迫選手がゴールを決めてケルンが先制。
しかしすぐにヴォルフスブルクが同点、勝ち越して前半終了。
後半に入るとケルンが相手オウンゴールで同点とし試合はこのまま引き分け。
今季久しぶりに1部に戻ってきた名門ケルンは12位でシーズンを終える。
長澤選手も大迫選手も後半に入り出番が増え、来季の活躍が楽しみですニャ=^_^=
長澤選手は先発して後半70分に交代。
大迫選手は先発フル出場。
大迫選手③
優勝を決めたものの、ここへ来てまさかの3連敗のバイエルン。
最終戦は勝って優勝セレモニーをしたい!
相手は岡崎選手のマインツ。
一時得点王争いにも加わっていた岡崎選手だけど、ここんとこ音無し。
最終戦で派手な一発を期待したんだけど先発に名前が無く、後半52分から出場したけどノイアー選手を相手にゴールは奪えなかった・・・
試合はレヴァンドフスキ選手がPKを決めて先制し、シュヴァインシュタイガー選手が追加点、ノイアー選手がきっちりとゴールを守ってバイエルンが完封勝ちで優勝セレモニーに花を添える♪
ドイツ代表を多数抱え、W杯で過酷な試合を乗り越えて半ば満身創痍の状態で挑んだ今シーズン。
シーズンに入ってからも主力選手のケガが相次ぎ、状態はかなり厳しかった・・・
しかしグアルディオラ監督の采配と個々の素晴らしい能力がもたらした優勝で4度目の3連覇を成し遂げ、いよいよ来季はブンデス初の4連覇を目指す。
スタンドと一体となった優勝セレモニーで喜びを爆発!
心からお疲れさまとねぎらい、感動を与えてくれた選手たちに感謝♪
来季の活躍も期待してるニャ=^_^=
1部の試合の翌日、2部も最終戦が同時キックオフ。
優勝を決め来季初の1部昇格を決めているインゴルシュタット。
残る1つの昇格枠と入れ換え戦枠を巡り2位ダルムシュタット、山田大記(ひろき)選手の3位カールスルーエ、4位カイザースラウテルンが凌ぎを削る。
そして降格争いも1部同様混戦模様。
アーレンの最下位以外のもう1つの降格枠と入れ換え戦枠を巡りこちらは6チームの争い。
注目の試合の結果はこちら(順位と勝ち点は第33節のもの)
ダルムシュタット(2位、勝ち点56) | 1対0 | ザンクト・パウリ(14位、勝ち点37) | ||
カールスルーエ(3位、勝ち点55) | 2対0 | 1860ミュンヘン(15位、勝ち点36) | ||
カイザースラウテルン(4位、勝ち点55) | 1対1 | インゴルシュタット(優勝) | ||
ボーフム | 0対0 | ザントハウゼン(12位、勝ち点38) | ||
ライプツィヒ | 2対0 | フュルト(13位、勝ち点37) | ||
デュッセルドルフ | 2対3 | FSVフランクフルト(16位、勝ち点36) | ||
ハイデンハイム | 2対2 | アウエ(17位、勝ち点35) |
それでは最後の「きまぐれドイツ語・サッカー編」。
今日は「Abstieg(アップシュティーク)」。
1部初昇格を果たし一時は首位に立ったパーダーボルン。
残念ながら来季は2部ヘ降格・・・
「Abstieg」は「下降、下り坂」などの意味があってサッカーでは「降格」の意味で使われるんだ。
逆に「昇格」を意味するドイツ語は「Aufstieg(アオフシュティーク)」。
そして1部の16位と2部の3位が争う入れ換え戦は「Relegation(レレガツィオン)」。
ブンデスリーガ創設以来、常に1部在籍を続けてきたハンブルクは、果たして入れ換え戦で初の降格を味わってしまうのか!?
まだまだ興味が尽きませんニャ=^_^=
情報源:
ブンデスリーガ公式日本語ウェブサイト bundesliga.com/jp
欧州サッカー公式ウェブサイト UEFA.com
ブンデスリーガ チームと都市(2014-15シーズン)
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(25. Mai 2015)
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