ドイツ情報満載 - YOUNG GERMANY by ドイツ大使館

ドイツで留学生だった私

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ドイツで留学生だった私

みなさんこんにちは。

Freiburg が恋しい磯貝理津子です。

遅くなりましたが、留学を通して自分が得たことをかきたいと思います。

まず、留学前の自分、主に勉強とメンタルについて述べます。

留学前までの自分は、この留学に行く資格を得るために勉強していたようなものでした。

もちろん、それだけではなく、自分の教養や知識を広げるために勉強しなくてはならないというのはわかっていました。しかし、忙しい日々の中で、留学に行くためにこなさなければいけない課題と取らなくてはいけない単位のこと、そして留学後の自分のゆとりのため、学科科目以外にどれだけ単位を取れるのかということで頭がいっぱいだったと思います…1日は長いのに、1週間はすぎるのが早い。

さらに、自分はそんなに優秀ではないので、まずこの留学に秋から来れるのか心配でなりませんでした。

次に、ドイツにいた時のことを思い返して振り返ると、気候もあるのか、そしてさまざまな書類を使って審査などを通り抜けなくてはなかったので、夏より冬は気持ちが暗かったようなきがします。^^;

前半はあっという間でした。ビザが取れたのも12月でしたし、履修登録やケータイの契約などに追われました。初めて来たヨーロッパはすぐには慣れなかったです。

まだまだ自分はドイツの大学生だな、ドイツで生きているなと実感することはありませんでしたが、思い返すと2ヶ月くらい経った時には不思議なもので、もう自分の生活が出来てきていました。大学と寮の往復で精一杯だった自分が、ある程度効率よく日々こなせるようになり、空き時間が出てきました。そこでその空き時間を利用して、日独協会のお手伝いやアジアクラブのお手伝いに携わって行きました。

冬学期が終わり、ドイツで日々を振り返ろうとしたものの、半年間の成果を試すテストもあり、その準備に追われていました。そこで十分な成績を残さないと、もう半年ドイツにはいられません。よく勉強しました。結果として、もう半年ドイツにいられることになりました。しかし、満足のいく結果ではなかったです。

前々から勉強して準備したのに不本意であったこと、もう自分の勉強の仕方が悪いのか、自分の意識が低いのか、そんなことをよく考えました。四六時中悩んで、考えて過ごした生活でした。

このように行く前も行っている時もいろいろなことがあり、半年で帰るだろうなとドイツに渡る直前の夏まで思っていた私でしたが、半年終わってみると、既に日本に帰りたくないと感じていました。友達が大勢いたり、教授と懇意になったり、自分がドイツに溶け込んでてすごく居心地が良いということではなかったのです。ではなぜでしょう。

そこにはたくさんの事柄を考えさせられる毎日があったからです。わたしは自分でも自覚するほど、脳の落ち着きがありません。(態度もそんなに落ち着いていないのですが)毎日様々なことを考えて、なにを考えていたのかわからなくなることもありますし、気がよくそれますし、色々なものを結びつけて考えるせいで、思考の中で1つの事柄がそれだけで完結しません。ですが、自分の知らないことを知ることが大好きです。あまり範囲を限らず、どんな分野のことでも知的好奇心が刺激されることが多いです。そんなわたしに、異世界のドイツは毎日が面白く、例えば授業中の人の意見1つに対してもその人がなぜそのように考えたのか、深く考えてしまうことが多かったのです。日本に住んでいると、ほとんどの人が日本人的価値観で物事を行います。しかし、その均質性は世界から見ると珍しい方に入ると思います。当たり前のように、物事に関して多くの角度から活発に様々な意見が飛び交い、それを無料で毎日浴びるように聴ける。つまり、その意見は様々な国の人、様々な年齢の人からのものであり、さらに学術的視点をもっている、と考えると、リスニングを勉強するやる気にもなります。またドイツの場所も関係していますが、日本にいるとなかなか中東やアフリカのニュースは頻繁に入ってこないと思います。ヨーロッパについても国ごとで何が起きているかは、普段の生活においては知らなくても良いことかもしれません。しかし、ドイツでは違いました。先述の通り、まず周りの人たちが多国籍です。私は自分の身の回りの人たちのことを知りたいという気持ちがありましたから、ニュースなどを気にかけるようになりました。もっとも、自分が気にかけなくても自然とヨーロッパのニュースは耳にしたりします。

そして、ドイツ社会はドイツだけに焦点を当てていたら成り立たないのです。それはEUがいかに大きな存在なのかという裏付けにもなるかもしれません。外国の食べ物も製品もたくさん入ってきますし、人の行き来も激しいです。通貨も1つですから、他国の経済事情に耳を傾けないわけにはいかないでしょう。いい面も悪い面もあります。

そのようにいろいろなことを考えて迎えた今年の春と夏は、自分がよりのびのびと過ごすことができました。授業も多く取り、タンデムや日頃の勉強もしつつ、自分の好きな場所を見つけたり、将来について考えたりと勉強以外のこととも多く触れ合いました。ドイツ人の営みから物事を考える機会もたくさん頂き、かけがえのない半年間でした。

今となっては1ヶ月前まで、ドイツで一人暮らしをしていた自分が俄かに信じ難いです。しかし、なんとなく自分の心の半分は、未だにフライブルクにあるような気がします。どんなヨーロッパの写真を見ても、綺麗だとは思うのに、フライブルクの写真を見ると涙が出てきそうになるほど何かが胸に引っかかる感覚です。好きで親しみを覚えているのですが、その気持ちはただ好きという気持ちではなさそうです。まだその引っかかる感覚が何か説明できません。1年間、自分は時の流れに乗っていただけで、問題も多く起きましたが、いつのまにそんなにフライブルクに強い感情を持っていたのかと思っています。

今期、語学番組の旅するドイツ語が黒い森を舞台にしていますよね。見るたびに、少しでもそこにタイムスリップするような感覚になるのです。

まだまだ、この一年の経験だけで、自分とドイツの関係が終わらぬよう、より一層の努力をしていきたいと思います。

これが青春なのかな…と考えることができた日々でした。

以上、駄文ですが留学を終えての私の気持ちです。

お世話になった人に感謝致します。

磯貝理津子

上智大学ドイツ語学科学生チーム

上智大学外国語学部ドイツ語学科在籍中の大学3年生(2019年4月現在)。2018年夏学期〜2019年夏学期 までドイツ各地に留学中。
真野 萌(Bonn)
大橋 ふみな(Heidelberg)
磯貝 理津子(Freiburg)

上智大学ドイツ語学科学生チーム