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「ドイツの驚くべき(?!)食文化」  「#何故ドイツではケーキにフォークを横刺しにするのか問題」に迫る! 第二弾

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「ドイツの驚くべき(?!)食文化」  「#何故ドイツではケーキにフォークを横刺しにするのか問題」に迫る! 第二弾

さて、前回一部地区で物議を醸した「フォークをぐっさり横腹に刺されたドイツのケーキ」。ドイツだけでなくいつしか世界へと影響を与えつつある風習……。今回は、「何故、なぜドイツではケーキにフォークを横刺しにするのか」?その理由に迫る第二弾です!

「ドイツ人は合理的」
だからフォークはケーキに刺す?

#何故ドイツではケーキにフォークを横刺しにするのか問題」が広まった際に、数多くの方達から、「フォークをお皿にのっけて運ぶと落としやすいから」合理的に考えて、フォークを刺しているのであるーという「ドイツ人合理的説」が寄せられました。
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確かにマーケットや屋台はフォーク刺し率がほぼ100%。すごいところではパンにスプーンが刺さって出てきたりすることからも(下写真参照)「フォークは落としやすいので固定が必要」だから刺す「ドイツ人すごい!合理的!」という説は正しいようにも思えます。
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しかし、実際にカフェの店員さんに「フォーク、刺さってますよね?なぜ?」と聞いてみると、皆少し驚いたようにフォークを見つめて、回答に詰まっています。たぶん、脊髄反射的にケーキにフォークを刺していて、いまさら理由を考えることはないんだろうなと思います。あまりに自然な行動なのか、「え、刺さってないよ」と否定されたこともあるほど……。(いや、あなたの目の前のケーキにフォークが刺さってますが……)


ドイツケーキの硬さが、フォークをしっかり支える?

では、実際のところ「フォークはしっかりケーキに固定されているのか?」フォークを刺すのは合理的なのか?を検証してみました。
ドイツのケーキはふわふわしたものは、少なめ。ずっしり、みっちりしたケーキは、安定がとても良いです。ドイツに来たお友達に、お皿をプルプルしてもらって確かめてみました!
ふっても
ふっても、、


フォークが抜けません!しかし、フォークの刺し方によっては、フォークが宙に浮いた状態で刺さっているため、普通にお皿に乗せて運んだ方が安定が良いのでは?と思うこともしばしば。
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シュークリームのクリーム部分に刺さってたり?!これはさすがに安定感が悪いのか、わざわざ長めのお皿にしてフォークを支えています。
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アイスにはスプーンとフォークの二刀流!
そんなわけで、常々「運ぶのに便利だからフォークを刺している。ドイツ人=合理的だから」には、疑問を抱いていたのですが、ある時、それを実証する出来事が。
ある時、運ぶ途中にケーキの横腹からフォークが抜け落ち、新しいフォークを持ってきてくれたスタッフの方が、「すみません〜!」と微笑みながら、既にテーブルに置かれているケーキにフォークをぐさっと横刺し。
えーっと、、、
フォーク、運ぶ必要全くありませんよね?

安定性より芸術性重視?の、フォーク垂直刺し!

そして、ケーキ皿の横にフォークを添えて運ぶより、圧倒的に落とす確率が高そうなのが、、「#何故ドイツではケーキにフォークを横刺しにするのか問題」ならぬ、垂直刺し!です!
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ドイツのパン屋さんではよく見かける、天板にイースト生地を伸ばして、季節のフルーツをどっさり乗せて焼き込む「ブレヒクーヘン」。2cmほどの厚さにぐっさりと!!!垂直刺し!
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ジューシーな蜂蜜とココナッツのケーキにも!
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どっしりチョコレートケーキは安定感が抜群ですが……
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東ドイツ時代の社食のようなカフェテリアで注文したケーキは、小さいのに密度がすごくて、垂直に刺さったフォークがどうやっても抜けず、結局手で抜く羽目に(笑)うーん、安定度抜群です。
ケーキとしての食感、は二の次でした。

シュヴァルツヴェルダーキルシュトルテ(黒い森のさくらんぼケーキ)の特別のフォーク刺しお作法

みんな大好き、ドイツ南東部の黒い森周辺が発祥の、シュヴァルツヴェルダーキルシュトルテ(黒い森のさくらんぼケーキ)には、特別のお作法(?)があります。
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このケーキは、さくらんぼの蒸留酒キルシュヴァッサーをたっぷり染み込ませたチョコスポンジを、甘さ控えめの生クリームと何層にも重ねあげるもので、かなり高さがあるのでそもそも安定が悪い……ので、パタンと横倒しにして、斜め上からグサリ!
シュトゥットガルト、フライブルク、バーデンバーデン、黒い森の中にある小さな街のカフェでも……シュヴァルツヴェルダーキルシュトルテ、は横倒しにしてフォークを刺す!が定番のサーブ方法のよう。
しかし本来、このシュヴァルツヴェルダーキルシュトルテは横倒しにしてはいけなかったそうです。
「横倒しにすると、姑に恵まれないから気をつけて!」
シュヴァルツヴェルダーキルシュトルテを作ってきてくれた人が、教えてくれました。

倒れないようにしようとすると自動的に厚切りになるので、それがお姑さんに気に入られるコツ、、だったのかも、しれません。

バイエルンは本当にケーキにフォークを刺さない、のか?

しかし、同じ南ドイツでも、バイエルン州ミュンヘンでは少々事情が違うよう。紙ナプキンでフォークを固定し、さらにその紙ナプキンの上からケーキを乗せるという、高度な安定技術を見せている店が多いです!
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ただしこの場合、ナプキンをケーキで固定するのでナプキンが使用前から汚れてしまうという問題があります。やはり「そんな野蛮な出し方をするのはバイエルンではありえない」んでしょうか。
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そんなことはありません。バイエルンでも世界遺産のあるレーゲンスブルクやパッサウ、アルプスの山の上でもフォークが刺さっていたことがあるので、バイエルンと一括りには出来ないと思いましたが、ミュンヘンでは目撃率が低いのは確かです。
その代わりといってはなんですが、バイエルンでもよく見かける肉料理、シュヴァインスハクセ(豚の骨付き肉のカリカリ焼き)を注文すると、肉切り用の鋭いナイフがぐさりと垂直に刺さって出てきます。ヒイ。
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「バイエルンはそんな野蛮じゃない」って言われても……とツッコミを入れたくなりますね。

この骨付き肉にナイフを刺すのは全国区で見られます。
さて、いよいよ第三弾は、ドイツのオススメフォーク刺しスポットや、日本でもフォーク刺しが体験できる!?
美味しくてフォークも刺さってる、、かもしれない場所をレポートします!
ドイツに旅に来たら、ぜひ、フォークの刺さった、いや刺さってないケーキも美味しいんですが、、を体験してみてくださいねっ。
 

最終章に続きます!

河内 秀子

東京都出身。2000年からベルリン在住。2003年、ベルリン美術大学在学中からライター、コーディネーターとして活動。雑誌『Pen』『derdiedas 』などでもベルリンやドイツの情報を発信させて頂いています。
趣味は漫画と東ドイツとフォークが刺さったケーキの写真収集、食べ歩き。蚤の市やマンホール、コンクリ建築も大好物。
Twitterで『#日々是独日』ドイツの風景を1日1枚、アップしています。@berlinbau

河内 秀子