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ドイツ流のコミュニケーションは「よくしゃべること」

Group Of Young Friends Enjoying Meal In Outdoor Restaurant

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ドイツ流のコミュニケーションは「よくしゃべること」

みなさん、暑いですね。「立秋」(今年は8月8日)も過ぎ、今ニッポン列島は「暦の上では秋となります」。・・・・はずですが、暑いです。

 

そんな暑い中、ニッポンとドイツの仕草やコミュニケーションの仕方の違いについてまた色々と考えております。決して難しい話ではありませんので、皆様にお付き合いいただけたらと思います。

 

コミュニケーションの基本である「挨拶」の違いといえば、ドイツを含むヨーロッパでは「握手」で挨拶をするということでしょうか。まずはその握手にスポットを当ててみたいと思います。

 

ドイツに限らないことですが、ヨーロッパで相手と握手を交わす時に大事なのはやはりアイコンタクトです。ニコッとして相手の目を見て会話をしながらの「握手」なのですね。

 

握手の際、特に男性は相手の手をギュッと握ることが大事です。相手と形上の握手はしたものの、手に力を入れないと、ダラーンとした手だと思われてしまい、“Der hat mir die Hand aber auch nur hingehalten.“(「 あの人はまさに手を差し出しただけだよね。(ちゃんとした握手ではない)」などと言われてしまいます。逆に、ガッチリ握手をすると、fester Händedruck(力強く固い握手)だとして喜ばれます。

shaking hands

 

 

ところで上に「特に男性は」と書きましたが、「挨拶」というものは「昔から」一定の形で行われてきたものなので、わりとこう保守的な価値観がモノをいうのですね。そしてかつては「男が男らしいこと」が素晴らしいとされてきましたから、男たるもの、しっかり力を入れて挨拶(fester Händedruck - 力を入れた握手)をしなければならなかったわけです。

 

ところで男性から女性に対する挨拶に関しては、かつてHandkussというものがありましたが、最近は昔ながらのダンス会や政治の世界以外ではあまり見かけなくなりました。昔は男性が、目の前にいる女性を「尊敬している」ということを伝えるために、たとえそこに恋心はなくても、Handkussをしていました。このHandkussの際、男性は少し姿勢を前に曲げ、キスの前に女性の手を軽く上のほうに上げてから、相手の女性とアイコンタクトをとります。ちなみに昔の女性は手袋をしていたことが多かったので、「手にキス」といえども、肌に直接キスをしているわけではないのですね。もっというと、男性の唇が手袋の布に実際に触れることもなく、Handkussとはあくまでも「キスのフリ」なのでした。

 

・・・・昔話が多くなってしまい、すみません。今の時代Handkussについて気にする必要はないかと思いますが、最初に書いた「握手の際に相手のギュッと力を入れる」(fester Händedruck)のほうは、ドイツ人と会う際に意識してみてください。

ところで、たまに「お辞儀をしながら握手をしてしまう日本人」を見かけます(いえ、逆かしら?「握手をしながらお辞儀をしてしまう」が正しいのかもしれません。・・・暑いので混乱してます)が、私はこれを見るたび「カワイイ!」と思ってしまいます。もちろん伝統からいえば「握手しながらお辞儀」は正しい形ではありません。でも「いつもの(お辞儀の)癖が出てしまった」というところが微笑ましいですし、挨拶はけっきょくは「人間対人間」なので、そんなに「形」にこだわる必要もないと思いますし、「握手とお辞儀を同時にする」ってなかなか高度な和洋折衷だと思うのです(笑)

 

ところで、遅れましたが、このコラムのタイトルについて。

 

そう、タイトル通り、ドイツ人は「よくしゃべる国民」です(笑)念のためにいうと、ドイツにも“Reden ist Silber, Schweigen ist Gold.“(「雄弁は銀、沈黙は金」詳しくはコラムの下にある※1のマークをご覧ください)という諺がありますが、これはあまり実践されていません(笑)ドイツに住んだことのある人なら分かると思いますが、ドイツ人は「とにかくよくしゃべる人」が多いです。とにかく話すことが好きで、「ドイツ人のコミュニケーション方法はしゃべること」です(笑)

 

ニッポンのように「阿吽の呼吸」だとか「話さなくてもわかる」なんてありませんから、話すことで自分を分かってもらい、相手とコミュニケーションを取ろうという人が多いですね。

 

なので、これは特にドイツのカップルによくありがちなのですが、誰かが長く黙っていると“Hast du was? “( 怒ってる?)だとか“Was ist los?“(どうしたの?)などと言われてしまいます。そう、恐ろしいことに「何も言わない人」はイコール「気を悪くしたから黙っている人」という扱いだったりするのです。

 

ですので、ドイツで「静か」な性格の人は、皆から心配されてしまい、大変です。

 

もちろん、上に書いたことはあくまでも「傾向」であり、ドイツ人全員が・・・という話ではないので、「私の知っているドイツ人は無口!」というような反論は受けつけておりません(笑)

 

そんなこんなで日本でもドイツ人が集まるホームパーティーだとか立食パーティーに行くと、とにかく皆「沈黙が気まずい」とばかりにしゃべるしゃべるしゃべる!

 

でも普段ドイツ人とそれほど長い会話をする機会があまりない私にとって、そんな会に参加すると刺激をいっぱいもらった気分になり、元気になります。それに気のせいだかそういった会の後は自分のドイツ語の語彙も増えたような気がします(笑)

 

言葉はコミュニケーションの基本とはいいますけど、特にドイツ行かれる方はドイツ語でも英語でも「いっぱい話す」と良いコミュニケーションがとれると思います!

 

皆様良い夏休みを。

 

サンドラ・ヘフェリン

 

※1 コラムの中のドイツ語の諺に関する説明⇒Reden ist Silber, Schweigen ist Gold.(雄弁は銀、沈黙は金)の意味は、「よく話し語ることも大切であるが、 時にはあえて沈黙する事によって得られるものもある」という意味。

※2 まったくの別件ですが・・・⇒先日「ウニの食べ比べ」をしてきました。ウニ、まさに【今が旬】です!体験記を書きましたので、こちらをご覧ください。夢にまで見た【ウニの食べ比べ】初体験

 

 

サンドラ・ヘフェリン

ドイツ・ミュンヘン出身。日本歴19年、著書に「ハーフが美人なんて妄想ですから!!」(中公新書ラクレ) 、「ニッポン在住ハーフな私の切実で笑える100のモンダイ』(原作: サンドラ・ヘフェリン、漫画: ヒラマツオ/KADOKAWA)、「『小顔』ってニホンではホメ言葉なんだ!?~ドイツ人が驚く日本の「日常」~」(原作: サンドラ・ヘフェリン、漫画: 流水りんこ/KKベストセラーズ)」など計11冊。自身が日独ハーフであることから、≪ハーフはナニジン?≫、≪ハーフとバイリンガル教育≫、≪ハーフと日本のいじめ問題≫など「多文化共生」をテーマに執筆活動をしている。ホームページ 「ハーフを考えよう!」 を運営。趣味は時事トピックについてディベートすること、カラオケ、散歩。

サンドラ・ヘフェリン