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あなたは答えられますか?外国人観光客からの色んな「質問」

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あなたは答えられますか?外国人観光客からの色んな「質問」

近年ニッポンでは外国人観光客が増えています。

これは経済面でも文化の面でも双方にとって喜ばしいことなのですが、

そんな中で「困ったこと」もたびたび起きているよう。

先日は、観光客の増加によって「困った客」も増加し困惑しているというラーメン屋さんの話が記事になっていました。以下をご覧ください。

外国人客急増でトラブル続出のラーメン屋、「つけ麺」でまさかの修羅場も

記事を読むと、「食べ方そのもの」がトラブルを招いているというのもあるのですが、私が気になったというか共感したのは、記事の中で店主が語っている「外国人客の中には店員とのコミュニケーションを求めてくる人が多いですが、日本語でも答えられないことを聞いてくる人には困ります。“ラーメンは日本で生まれたのか?”“スパゲッティとラーメンの麺は何が違う?” “なぜ日本人は、こんなに食べにくいもの(=箸のこと)を使うのか?”とか……。」というところ。

聞かれたことに、答えられず、気まずい思いをする気持ち・・・わかります!

というのも私も先日、ニッポンに初めて来たというドイツ人と一緒に新宿を歩いていたら、駅のところで突如「この新宿駅は、いつからあるのか?駅は何年にできたのか?」と聞かれ、パッと答えられなかったからです。

もし「はい!新宿駅はですね、和暦でいうと●●年、西暦でいうと●●●●年にできたものでして、初年度の駅の利用者数は●人でございました。ちなみに現在の利用者数は●名です!」な~んて模範回答ができたら、カッコいいいな、とは思いますが、私には無理でした。

その後も質問は続きました。通りかかったマンションを指し、「このマンションは買えるのか?」と聞かれたのですが、私としては、ごめんなさい、分かりませんとしか答えようがなかったです。

聞いている側は、たまたま通りかかった駅や建物についてspontanに質問をしているだけですし、もちろん悪気はまったくないわけですが、この手の質問が続き、こちら側が「答えられない」事態が続くと、なんだか互いに非常に気まずいわけです。

ところで、日本人の中には、「外国人とかかわる上で、日本人も日本の事をもっと知っておくべきなのだから、予め色々勉強をしておくべき」という意見もあったりします。でも、ごめんなさい、私は来日したばかりの人と会うからといって、「新宿の駅が何年にできたのかどうか、予め調べておくべき」とは思いませんし、新宿駅が何年にできたか分からないことが「日本人として恥ずかしい」とも思いません。



もちろん、観光をする中で行き先が予めわかっている場合は、お寺や神社について情報を得ておいたほうが良いとは思いますが、プロのガイドでない限り、これも「マスト」ではないと思います。

地元の人(この場合は日本人)が「いつでも、どこでも、100%情報提供ができるプロのガイドのような知識を身につけていなければいけない」などと気負う必要はないですし、また、ニッポンにやってくる外国人もそれを求めてはイカンと思うのですね。

だって、逆もそうですよね。たとえばドイツにいるドイツ人(つまりはドイツが「地元」の人)がドイツのことを何でも把握しているかといったら違うし、ましてや「たまたま通りかかった建物」がいつ建てられたか、とか、たまたま通りかかった駅の「駅名の由来」を聞かれても「わからない」です。で、わからないからといって、教養がないと決めつけるのも尚早かもしれません。

まあ幸い現代にはグーグル先生というものがあるので、イザとなれば、全部その場でググればいいので、文明には感謝です(笑)

来年はいよいよ東京はオリンピックですし、今後も沢山の外国人がニッポンへやってくるわけですが、観光に来る人の心構えとして、「地元の人」がイコール「歩く辞書」ではないことを心得たいものです。もちろん日本人が海外旅行をする場合もしかり。

ちなみに私、ドイツから日本に遊びに来た友達(いわば観光客ですね)と一緒にお寿司を食べに行くことがありますが、「これは、なんの魚?」と聞かれた場合にドイツ語でサッと答えられるように、常に携帯でSushi Lexikonにアクセスできるようにしております(笑)Lexikonの名の通り辞書です。魚のドイツ語訳が一覧で載っているので、とても助かっています。改めて文明に感謝です(笑)

サンドラ・ヘフェリン

サンドラ・ヘフェリン

ドイツ・ミュンヘン出身。日本歴19年、著書に「ハーフが美人なんて妄想ですから!!」(中公新書ラクレ) 、「ニッポン在住ハーフな私の切実で笑える100のモンダイ』(原作: サンドラ・ヘフェリン、漫画: ヒラマツオ/KADOKAWA)、「『小顔』ってニホンではホメ言葉なんだ!?~ドイツ人が驚く日本の「日常」~」(原作: サンドラ・ヘフェリン、漫画: 流水りんこ/KKベストセラーズ)」など計11冊。自身が日独ハーフであることから、≪ハーフはナニジン?≫、≪ハーフとバイリンガル教育≫、≪ハーフと日本のいじめ問題≫など「多文化共生」をテーマに執筆活動をしている。ホームページ 「ハーフを考えよう!」 を運営。趣味は時事トピックについてディベートすること、カラオケ、散歩。

サンドラ・ヘフェリン