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日本の挨拶、ドイツの挨拶

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日本の挨拶、ドイツの挨拶

日本に住んで早いもので(?)もう20年になりますが、

 

仕事をしていく中で「日本人とドイツ人って『挨拶』がだいぶ違うよなあ」と感じる場面がたびたびあります。

 

特にオフィスなんかだと日本とドイツでは挨拶の仕方はだいぶ違うのでした。

 

まず日本のオフィスから。

 

日本のオフィスはいわゆる大部屋で皆さん机を並べて仕事をしているところも多いですよね。一つの大きな部屋に机がバーッと並んでいて、10人、20人が同じ部屋で働いていたり。

 

そんな大部屋オフィスに、他の部署の人などが入っていく場合は、入り口のところで「失礼しまーす。書類を届けにまいりましたー。」などといわば叫びながら部屋へ入っていくわけです。別に特定の誰かと目を合わせて挨拶するわけではなく、冒頭の「失礼しまーす。」は大部屋で仕事をしている人達に対して「仕事中に邪魔をしてすみません。今から入りますよ」という意味での「挨拶」なのですね。

 

一方で、ドイツのオフィスはというと。

 

オフィスに限らず一般の日常生活でもそうなのですが、ドイツの挨拶は基本的に【アイコンタクトをとりながら】、そして【一対一】で行うものです。

 

例えば誰かに書類を渡す場合は、相手の目を見ながらこれは南の場合ですが、“So, Grüss Gott. (←南ドイツの挨拶)Entschuldigen Sie die Störung! Hier die Unterlagen, die soeben angekommen sind…“(「こんにちは。お邪魔してすみません。只今届いた書類でございます。」)などと挨拶しながら渡すのですね。

 

ドイツのオフィスは、日本のような「大勢が一部屋で仕事をしている」というスタイルは少なく、一人一部屋だったり、3、4人が一部屋だったりとだいたい少人数に分かれています。

でもたとえ日本のような大部屋にいたとしても、その部屋に入ってくる人は、大部屋で仕事をしている人全員に向けて「失礼しまーす」などといいう挨拶はしないのですね。あくまでもコミュニケーションを取りたい一名に絞って、相手の目を見ながらの挨拶となります。

 

そう考えると、日本の挨拶は「一対大勢」であることも多いのに対し、ドイツの挨拶はほとんどが「一対一」なのでした。

 

挨拶が「一対一」であるため、「大きな声で元気よく叫ぶ」必要は全くなく、大事とされるのは、相手の目を見ること(アイコンタクト)、そしてもちろん相手の耳に心地良い音量の挨拶をすることですね。

 

日本の先ほどの「大部屋に向けて一人が挨拶する」のように「一対大勢」の挨拶に関しては、「元気でいわゆる『通る声』での挨拶」が求められていたりもします。そして、この場合、別に特定の誰かからの返事を期待しているわけではないのも、このニッポンの挨拶の特徴です。

 

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考えてみれば、挨拶に限らず、電車の車掌さんが叫ぶ「出発、進行!」にも見られるように、「誰に対して、というわけではなく、ケジメとして大きな声を出す」というシチュエーションはニッポンではたびたび見られます。特に仕事の場面ではよく見られますね。

 

ドイツから日本に来る人はこれにビックリするとともに、不思議に思うことが多いようです。

 

そして相手が何かを言うと「返事をしなきゃ」と焦るのもまたドイツ人です。・・・日本のデパートの店員さんの「お客様全員」に対する「いらっしゃいませ~!!」をスルーすることができず、“Hallo!“なんて返事してしまうのは、そんな「挨拶」に対する感覚の違いからなのかもしれません。

サンドラ・ヘフェリン

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サンドラ・ヘフェリン

ドイツ・ミュンヘン出身。日本歴19年、著書に「ハーフが美人なんて妄想ですから!!」(中公新書ラクレ) 、「ニッポン在住ハーフな私の切実で笑える100のモンダイ』(原作: サンドラ・ヘフェリン、漫画: ヒラマツオ/KADOKAWA)、「『小顔』ってニホンではホメ言葉なんだ!?~ドイツ人が驚く日本の「日常」~」(原作: サンドラ・ヘフェリン、漫画: 流水りんこ/KKベストセラーズ)」など計11冊。自身が日独ハーフであることから、≪ハーフはナニジン?≫、≪ハーフとバイリンガル教育≫、≪ハーフと日本のいじめ問題≫など「多文化共生」をテーマに執筆活動をしている。ホームページ 「ハーフを考えよう!」 を運営。趣味は時事トピックについてディベートすること、カラオケ、散歩。

サンドラ・ヘフェリン