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世界に通用する「笑い」

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世界に通用する「笑い」

みなさんゴールデンウイークは楽しめましたか?私のほうは特に遠出せず家におりましたが、趣味の散歩以外は、家でいろんなコントの動画を見たりして過ごしておりました(笑)一日が始まるときに眠かったりボーっとしていたりしても・・・動画を見ると頭は冴えまくり、そしてゴキゲンさん。いやあ笑うって最高ですね。

前回「笑い」が通用しないときというコラムを書きましたが、今回はズバリ「世界に通用する笑い」のお話でございます。

多くの場合、笑いって、その国で日常化している何かを茶化す笑いだったり、言葉遊びが入った笑い(ダジャレですね)の場合、別の言語に訳すと面白くもなんともないのが、もどかしいです。たとえば、テツandトモ(はい、あの「なんでだろう」のブームを数年前に引き起こしたあのコンビです)が以前「顔芸」というのをやっていて本当に面白かったのですが、この「顔芸」は、日本で長年のテレビ番組「笑点」の音楽のリズムに合わせた「顔芸」なのですね。

なので、まあ彼らの豊かな表情(顔芸)は面白いのですが、やっぱり「観客が『笑点』の音楽を知っている」ことを前提に成り立つ笑いだと思うのです。

「笑い」はその国のテレビ番組、その国の政治、その国の風習や時事ネタという観客側の知識があってこそ、観客はお笑い芸人のコントに笑えるのですね。逆に、例えば外国から来た観客だったりすると、その知識やいわば「前提」がない場合は、コントに笑えなかったりします。(最悪、「何が面白いの?」と非常に「サムイ」事態となってしまいます。)

が、やっぱり「世界どこでもみんなが笑えちゃうネタ」というのもあります。

前に、具合が悪くもないのに、毎日病院の待合室にて井戸端会議をするのが日課となっている(一部の)高齢者の話題になった時、ビートたけしさんがが発したひと言:「それで、ある婆さんが病院に来ていないと、ほかの婆さんが『なんだ?誰々さんは今日は休み?今日は病気かな?』なんて言ってたりしてな」と。

・・・その場には30カ国以上の国々の人が集まっていましたが、これには全員大爆笑でした。

このジョーク(「それで、ある婆さんが病院に来ていないと、ほかの婆さんが『なんだ?誰々さんは今日は休み?病気なんじゃないの?』って言ったりしてな」)はドイツ語に訳しても、"Frau Y ist ja heute gar nicht im Krankenhaus. Ist die wohl krank?" と訳せますし、ドイツ語に訳してもウケるジョークなのでした。

・・・決して品のよいジョークではないかもしれませんが、そもそも笑えるジョークって、「品」とは遠いところにあることも多く、それが面白かったりしますから・・・。

そのほか、自虐ネタで面白かったのは、私サンドラが昔参加した災害関係の会議の休憩時間に、ある日本人男性が飛ばしたジョーク。頭髪お薄いその日本人男性はボソッとこう言ったのでした。「いや~、、、私の頭も自然災害のようなものですよ・・・」と。すかさず私が「Er sagt.....sein Kopf ist auch so etwas wie eine Naturkatastrophe」とドイツ語に訳したら、その場にいたドイツ人全員が大爆笑でした。・・・・はい、これもあまり品のよろしくないジョークでしたね、すみません。でもご本人の自虐ということで、よしとしましょう。

さて、私が個人的に大好きなコントに「不器用すぎる大御所俳優 大神真三郎」があります。たけし軍団のダイオウイカ夫(現:やくみつゆ)がやっているコントなのですが、自分は大御所だという思いから、やたら「大御所らしさ」を出そうとしているのに、見事に全部が空回り。めっちゃ手先が不器用なところが、私はツボにはまってしまいました。ちなみに、動画の一部はこちら

「不器用すぎる大御所俳優 大神真三郎」は、ある意味、世界で通用するコントかも。どこの国でも、社会的地位の高い人がマヌケだったり、トンチンカンだったりというのは、笑いのネタとしておいしいです。

そして、これは賛否両論あるようですが、トランプの物まねをやっていたレイザーラモンRGも最高です。人に「どこ出身?」と聞き、答えた人物がどこの出身であっても、「出て行け!」と叫ぶところが、なんだかリアル。。ちょうどトランプ氏の排他主義的な政策が世界で連日ニュースで話題になっていた頃のコントです。

ちなみにこれには「観客が外国人のバージョン」もありまして、、、私サンドラもレーザーラモンRGさんに「君はどこの出身かね?」と聞かれ、「ドイツです!」と答えましたら、「出て行け!」と言われてしまいました。「あんたの爺さんもドイツ人だよ!」と反論しましたけど(苦笑)以下の写真をご覧ください。

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そして以下の動画(Youtube)に登場するマリ出身の女性は私の友達です(^^)



それにしても、トランプもそうですけど、政治家や大御所にまつわるコントや物まねに笑えるのは、幸せなことです。

民主主義があってこそ成り立つ笑い。

独裁政権下では、お上の政治家を笑ったりコントにすると粛清されてしまいますからね・・・

・・・話が難しくなる前に〆ようと思います。・・・「品」があるかどうかは別として、「言語を超えた笑い」というか「国境を越えた笑い」というのもまた確かに存在するのでした。

あなたはどんなネタやコントが好きですか?

サンドラ・ヘフェリン

P.S. 先日、主人とカラオケに行ったら、あのピコ太郎さんの曲が入っているではありませんか。Romita Hashimikov(ロミータ・ハシミコフ)という歌なのですが、母親がロシア人の主人と一緒に、この歌の歌詞を聞いてドツボにはまってしまいました。。お客さんを飽きさせないために芸人さんも本当に色々やるのですね。。

サンドラ・ヘフェリン

ドイツ・ミュンヘン出身。日本歴19年、著書に「ハーフが美人なんて妄想ですから!!」(中公新書ラクレ) 、「ニッポン在住ハーフな私の切実で笑える100のモンダイ』(原作: サンドラ・ヘフェリン、漫画: ヒラマツオ/KADOKAWA)、「『小顔』ってニホンではホメ言葉なんだ!?~ドイツ人が驚く日本の「日常」~」(原作: サンドラ・ヘフェリン、漫画: 流水りんこ/KKベストセラーズ)」など計11冊。自身が日独ハーフであることから、≪ハーフはナニジン?≫、≪ハーフとバイリンガル教育≫、≪ハーフと日本のいじめ問題≫など「多文化共生」をテーマに執筆活動をしている。ホームページ 「ハーフを考えよう!」 を運営。趣味は時事トピックについてディベートすること、カラオケ、散歩。

サンドラ・ヘフェリン