„Alles Gute zum Geburtstag!“やっぱりお誕生日は大事!
以前、コラムに、日本では年齢というものを気にするのに対し、ドイツ人は年齢というものに無関心の人が多く、年齢が話題に上がることはほぼない、と書きました。・・・が、誕生日に関しては「別腹」です(笑)
自分の誕生日も、家族や友達の誕生日も「何歳になっても大々的に堂々と祝う」のがドイツ流です。このあいだドイツに行った時も、年齢がドーンと印字されているお誕生日カードの数々に見入ってしまいました。
「60」とか「70」とか「80」などとカードのおもてにそれは大きく印字されていて、男にも女にも遠慮せずにこの手のカードを送るのがドイツ流。日本的な「私はもう三十路だからちょっと・・・」とか「実は、アラフォーなの・・・」「私なんて、アラフィフよ・・・」というような自虐的かつ恥ずかしげな感覚は通用しないのでございます(笑)誕生日は、男でも女でも、皆さん年齢を気にせずに、でも年齢はしっかり公表して、堂々と祝う!のです(笑)
もともとドイツ人は絵葉書やグリーティングカードが好きなので、上記に限らず、もちろん数字が書かれていない、色んなバージョンのかわいいカードがあります。
そしてそしてドイツには、Ein toller Jahrgang!というTaschenbuch新書シリーズまであるのでした。
このように、たとえば1937年生まれの人には1937年の本を、1967年生まれの人には1967年の本をプレゼントしたりするのですが、本には、その年に流行ったファッション、その年に起きた歴史的事件、その年の発明や同年代の有名人などの情報が満載でございます。
そしてドイツにはGeburtstagskalender(直訳:「お誕生日カレンダー」)というものがあり、忘れないように、このカレンダーに家族や友達の誕生日を書き込むのですね。それぐらいzum Geburtstag gratulieren(お誕生日に「おめでとう」と言う)はドイツの人間関係において重要視されています。
先日「"Darf ich Ihnen Frau Suzuki vorstellen"礼儀と個人情報のお話」というコラムを書きましたが、日本だと「誕生日は個人情報」だという感覚が強いですが、ドイツでは仕事関係者であっても相手の誕生日を調べ上げて、当日「おめでとう」を言ったり、相手にお誕生日カードを送ったり、電話を入れたり、というのは「礼儀」でもあるのですね。プライベートの関係ならなおさらです。
そういや先日ドラ・トーザンさんもラジオの文化放送で、「各国の国民性」の話題になった時に、「ドイツ人は真面目!私のGeburtstag(誕生日)を忘れないで、いつも連絡くれるドイツ人が多い」と言っておりました。そんなこんなで、ドイツ人のGeburtstag(誕生日)に対するこだわりと生真面目さは、フランス人のお墨付きでございます(笑)
でも実は日本に来て、ドイツと同じ感覚で、周りの人へzum Geburtstag gratulierenすると、うっかり「地雷を踏んでしまう」ことも。まさにins Fettnaepfchen treten (うっかりと・意図せずに触れてはいけないことに触れてしまう)し、ちょっとしたハプニングになってしまうことも。次回は、そんな話をしようと思います。お楽しみに!