ドイツ情報満載 - YOUNG GERMANY by ドイツ大使館

シュトゥットガルトから来た男

シュトゥットガルトから来た男

どうも。この記事を3回ほどクラッシュさせて今だいぶやけくそなSaarland留学中の石川です。あんまりネットのように話さないようにしているのですがこの時を表す言葉はこれヽ(゚∀゚)メ(゚∀゚)メ( ゚∀゚)人(゚∀゚ )メ(゚∀゚)メ(゚∀゚)ノ以外見当りません。(この挨拶を定着させたい)

 

さて、クリスマス休暇はドイツに来た家族と旅行に行っていた私ですが、「ドイツ人は旅行好き」" Weltmeister im Reisen"(旅の達人?)という噂の通り、ドイツには確かに観光地がいっぱいあります。日本でも有名な観光地もいっぱいありますね。ザールラントはそういうのに欠けるのがちょっと残念ですが...(世界遺産は製鉄場)その家族と旅行に行った先がバーデン=ヴュルテンベルク州の州都であるシュトゥットガルトでした。街自体は古い建物が多いという感じではないのですが、(車で行かなければ)落ち着いて安心できる感じの街でした。

バーデン=ヴュルテンベルク州の町々は日帰りでよく訪れたのですが、ハズレ感がある街があまりないのがすごいところかなと思います。

シュトゥットガルトやバーデン=ヴュルテンベルク州に行くきっかけを与えてくれたのは、件のシュトゥットガルト出身の友人ことレナードです。彼はきまぐれタイプで新入生や私を初めとしたよそ者と距離を置く感じの人なんですが、マンハイムに行ったという話を他の人としていたら「マンハイムは戦後、都市計画を車向けに変えたから歴史が消えちゃって好きじゃない」といきなり割り込んできた地元大好きな輩です。その後電車の話だったり都市計画の話だったりサッカーの話だったりと色々な話題が出てくる人でした。それに対応するのがオタ活(定義不明)。

彼は地元であるシュトゥットガルトには並々ならぬこだわりがあり、様々な名所を教えてくれて本当に旅行の役に立ちました。



まず有名なのはシュトゥットガルトテレビ塔です。1956年に建設された世界初のコンクリート製テレビ塔(実はベルリンじゃ無い)彼曰く「シュトゥットガルトのシンボル」だそうです。高さ216.61mとそれなりの高さですが、シュトゥットガルト自体が盆地でテレビ塔はその周囲の山の上に立っているので、更に高く感じます。

 

 

 

 

 

展望台はまさかの屋外。すごい寒い寒い。風も吹きさらし。東京タワーも屋内なので貴重なんでしょうか?ただシュヴァーベン地方を見渡す絶景と人生初の雲海が見られたので、屋外も転地療養(?)だと思えば風流。民よ、レナードはあちらの地から来たりしものである(適当)

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タワーの周辺は本当に森の中です。観光産業ありません汗。「俺は電波塔としての役目を果たすんだ」というちょっと不器用な子な感じですね。犬連れの人たちが散歩していました。でも地下鉄の駅に近いので迷子になるということは無さそうです。

 

 

 

 

 

 

先ほども言った通り、シュトゥットガルトは街の規模の割に渋滞が多いです。鉄道も15路線あってむしろ車が無くても生きられそうな街なんですけどね...ただシュトゥットガルトにはメルセデス・ベンツやスマートを有するダイムラーやポルシェなどの自動車メーカーや部品メーカーが本社を構えており、ドイツ有数の自動車都市です。そのせいもあって自家用車率が高いのかもしれません。ダイムラーとポルシェはどちらも市内に博物館を持っていてレナードはどっちも勧めていた(車尽くしツアー)のですが、結局私は2015年にAクラスのプロモーションにPerfumeを起用してくださったメルセデス・ベンツさんの方に、恩返しという完全な私情を挟み行くことにしました。

 

メルセデス・ベンツミュージアムは"Neckarpark"という自動車産業が集まるいわゆるテクノパークの真ん中にあります。ちなみに近くには"Mercedes-Benz Stadium"というサッカー場もあって正にベンツ尽くしです。

 

 

 

 

 

 

 


入場すると、まず壁付けというまさかの構造をしていらっしゃるエレベーターで最上階まで連れて行かれます。博物館の構造としては、上からスロープを使ってぐるぐるとベンツの歴史をたどっていくというニューヨークのグッゲンハイム美術館とおなじ構造になっているみたいです。


創業者の一人であるカール・ベンツが取得した特許から初期のあの馬車みたいな感じの自動車(木製)。

 

 

 



 

 

 

 

20世紀に移るに連れていわゆるクラシックカーのデザインになって、最高速度も飛躍的に向上しました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

初期の路線バス用車両も。日本だとベンツは高級車メーカーのイメージが強いですが、ドイツだと普通の路線バスもメルセデス・ベンツマークだったりします。だから「実は俺ベンツに毎日乗って良い加減飽きたわ」という自慢もできますよ、お父さん。

 



 

燃料電池車など最新のエコカーもあります。



 

ちなみに博物館から直接ベンツのショールームに行けるようになっています。さすが正規店の品揃え。出来立てホヤホヤのベンツがズラリ。「博物館行った衝動でベンツ買う奴なんているのか( ^∇^)」なんて高をくくっていたら父が帰国後「CLAの中古が思っていたより安かったから買い替えの時買うかも」とマーケティングに乗っていてビックリしました。恐るべしベンツ。

 

 

 

 

 

そして最後はシュトゥットガルトの新宮殿と広場、そしてクリスマスマーケット(季節外れ)を勧められました。シュトゥットガルトは今でもバーデン=ヴュルテンベルク州の州都ですが、昔はヴュルテンベルク王国の首都だったので今でもその頃の建物が残っていたりします。宮殿も割と大きくて荘厳でしたが、周辺の広場も落ち着いていて過ごしやすそうな雰囲気でした。



 

そして広場にはクリスマスマーケットが。シュトゥットガルトのクリスマスマーケットはどこから来たのかわかりませんが、「世界最大」と言われています。実際ザールブリュッケンのとは比べ物にならないくらい大きかったし、あのフランクフルトもお店の数という点では確実にシュトゥットガルトの方が多かったです。教会を囲むように様々なお店が広がっている感じ。このキラキラ感は言い表しようがないです。


ちなみにシュヴァーベン地方の名物はドイツのほうとうとも言える「ケーゼシュペッツレ」"Käsespätzle"や肉団子をパスタ生地で包んだ私の大好物の「マウルタッシェン」”Maultaschen”、炒めタマネギが乗った「ツヴィーベルステーキ」 "Zwiebelsteak"だとレナードが言っていました。ちゃんとちょっとお高いレストランで美味しく頂きました笑



というわけで、本当にシュトゥットガルトは綺麗で本当に良かったです。観光地観光地していないのも良い雰囲気ですね。大分ヤケクソになってしまいましたが、シュトゥットガルト含めドイツやヨーロッパに留学したら是非いらっしゃってください。もちろんザールブリュッケンもおすすめです。ただ、レナードよ。シュトゥットガルトもすごい道が新しかったぞよ。ではでは

 

2. Februar 2017 石川輝

 

上智大学ドイツ語学科学生チーム

上智大学外国語学部ドイツ語学科在籍中の大学3年生(2019年4月現在)。2018年夏学期〜2019年夏学期 までドイツ各地に留学中。
真野 萌(Bonn)
大橋 ふみな(Heidelberg)
磯貝 理津子(Freiburg)

上智大学ドイツ語学科学生チーム