越後妻有(えちごつまり)について – Young Germany Japan

Blog: ドイツ大使が見た日本
越後妻有(えちごつまり)について

© Hans Carl von Werthern
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先日は、東京から自動車で新潟のカール・ベンクス氏を訪れ氏の手がけた再生古民家を拝見しました。一帯は越後妻有(えちごつまり)という稲作主体の農村地帯で、写真スポットとしての一番人気は棚田のようです。わずかではありますが、新潟のおいしいお米はもちろん東京にもって帰りました。

宿泊は松代の温泉宿で、泊まっている和室からも、露天風呂からも、田んぼや周囲の山々の息を呑むような眺めが望めました。

© Hans Carl von Werthern

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しかし越後妻有は、美しい自然景観だけではなく、アートでも大変有名なところです。他の多くの自治体同様、若者の都市部への流出とそれに伴う住民の減少は深刻な問題ですが、越後妻有は、地域全体にインスタレーション等のアートを配して地域の魅力を高めるとともに人を呼び込もうとしています。

© Hans Carl von Werthern

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2000年からは「大地の芸術祭の里」という国際的にもよく知られるようになったアートトリエンナーレが開催されています。今年は8月6日から21日が開催期間で、もう少し遅く来ていればと悔やまれました。「最後の教室」等私たちが見たいと思ったところは、トリエンナーレを控えてみな閉まっていたのです。「最後の教室」は、廃校になった学校を丸ごと使ったお化け屋敷さながらのインスタレーションなのですが、外から見ただけでも迫力たっぷりでした。

© Hans Carl von Werthern

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また、トリエンナーレでなくとも、いたるところで野外アート作品を見ることができます。田んぼのかかし(のようにも、人型の標的にも、あるいは標識のようにも見えるもの)もアート、鳥居の脇にある転倒した家屋の鉄骨もアートという具合です。作品を見つけ、車を止め、鑑賞しているうちに私たちの気分も楽しくなってきました。

大都市東京を離れ、自然景観や歴史、古今の文化に溶け込んだ生活を人々が営んでいる場所を訪れた今回の旅は、大変有意義なものでした。よそものの私たちには、長年の風雪でボロボロになった古いポストも芸術作品のように見えてしまうのでした。

© Hans Carl von Werthern

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