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2014年 ドイツ統一記念日

2014年 ドイツ統一記念日

四半世紀近く前に実現したドイツと欧州の東西分断克服は、私たちドイツ人が、喜びと誇りと感謝の念をもって振り返る現代史の一大事件です。当時、東ドイツの人々は、他に類をほとんど見ないような平和的な革命を起こし独裁支配体制のくびきを解き、これがドイツと欧州の東西分断克服に向けた過程の地ならしとなりました。

このたび、この記念日を駐日大使として初めて迎え、喜びもひとしおでした。また今回は最近の数年間と比較し、より多くの日本のお客様を統一記念日のレセプションにご招待することとなりとりわけ嬉しく思いました。さらに今回は、8ヶ月以上かかった大使公邸改修工事を終え、公邸を再びドイツ人と日本人の交流の場として利用できるようになりました。

レセプションの実施にあたっては、これまで同様日独両国の関係者・関係各機関に資金面、物資面その他のご協力をいただきました。ワインやスパークリングワインをご提供いただいたり、公邸庭園内のブースで飲み物やお料理等をお客様にふるまっていただきました。ご協力いただいた皆様にはこの場をおかりし御礼申し上げます。


統一記念日に先立ち、大使館敷地を囲む壁のしつらえを一新しました。壁の一部分は、ベルリンの壁崩壊の前後の情勢に関する大変興味深い写真の展示に使いました。また別の部分は、アーティストの乾慎一郎氏によるストリートアートで、ベルリンの壁の西側に当時あったアートのイメージで壁の崩壊を祝う内容です。

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アーティスト 乾慎一郎氏(左から2人目)



ブース設営は、レセプションの何日も前から始まりました。妻と私はまず公邸料理長をつとめる小林茂樹シェフとの買い出しから始めました。しかし作業の一番の山場はやはり当日で、地下の大型キッチンなど改修後の公邸インフラはどこまで酷使できるのか言わば耐久試験を行うことになりました。日頃交流のある他国の大使館シェフたちも助っ人に入ってくれました。最初こそ立ち上がりの難しさもありましたが、最終的にすべてうまくいき、お客様はドイツや他国の料理や飲み物を満喫されました。



また、今回のレセプションでは、独日両国の国歌に「欧州の歌」を加え初めて3曲の斉唱を行いました。3曲とも「東京オラトリエンコール」の皆さんが力強く弾りのある歌声で歌ってくださいました。その後、公邸庭園内の武家門前では、Ramsesとルリイロの二つのジャズグループがすばらしい演奏を聴かせてくれました。



今回のレセプションを成功に導いてくださった関係者の方々によるご尽力、そして大使館と公邸の職員の働きには感謝の念でいっぱいです。全員にとって大変な作業でしたが、来年の統一記念日が今から楽しみです。






大使館敷地の外壁に施された、アーティスト乾慎一郎氏によるストリートアート、また写真展については以下のページもご覧ください。
 

Hans Carl von Werthern

1953年8月4日 ドイツ・ビューデスハイム生まれ。既婚、娘3人。 1984年にドイツ外務省に入省。 以来「日本におけるドイツ年2005/2006」外務省準備室長をはじめ、外務省東アジア課長、在中国大使館公使、外務省中央局(第一局)長などを歴任。 2014年3月から、駐日ドイツ連邦共和国大使として東京に赴任。

Hans Carl von Werthern