ドイツ情報満載 - YOUNG GERMANY by ドイツ大使館

ベルツさんとタウトさん

ⒸGerman Embassy Tokyo

ベルツさんとタウトさん

今週、ふたりのドイツ人に会いに群馬県に行ってきたニャ=^_^=
そのおふたりはエルヴィン・フォン・ベルツさんとブルーノ・タウトさん。
前から一度じっくりお会いしたいと思ってたんだ♪

でも、せっかく群馬におじゃまするんだから観光もしなくちゃ!
まずは、今年6月世界遺産に登録された富岡製糸場を見学。
明治政府が国の近代化のひとつとして1872年に操業がはじまったこの工場は、その建設にお雇い外国人として招かれたフランス人のポール・ブリューナさんが携わったんだ。
繭から細〜い糸を紡ぎ出し、世界最高品質のシルクの大量生産を可能にした、当時の技術の粋を集めた近代的な工場のその仕組みにびっくり!
当時の日本を支えたまさに「遺産」ですニャ=^_^=


じっくり見学した後はお昼ごはんを食べに移動♪

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途中碓氷峠では、通称「めがね橋」の碓氷第三橋梁を見物。
こちらはイギリスから招かれたお雇い外国人のチャールズ・A・W・パウネルさんが設計に携わり1893年に竣工。
この橋は横川駅と軽井沢駅を結ぶ当時の国鉄信越本線が走行。その車両は碓氷峠の厳しい勾配を走る為に、ドイツの山岳鉄道で実用化されていた「アプト式」と呼ばれるしくみを使っていたんだ。
「アプト」とはこのしくみの開発者カール・ローマン・アプトさんの名前から。発明家、起業家、機械技術者、そしてハノーファ大学の名誉博士でもあるアプトさんはスイス出身ですニャ=^_^=

圧倒的なスケールのめがね橋を後にして、その終点でもあった横川に到着。

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ちょうどお腹もすいたところで名物をいただいてると一斉に周りの人の携帯から警告音。するとすぐに地震が!
しっかり釜飯を抱いていました=^_^;=

さぁ、腹ごしらえも済んだところで一路草津へ。

温泉?

そう、最初にお会いするベルツさんは、草津にはなくてはならない人なんだ。
お雇い外国人として招かれたドイツ帝国の医師ベルツさんは1876年に来日。今の東京大学医学部で27年間教鞭をとり、その後は宮内庁侍医も務めたんだ。
日本人の花夫人と結婚して、日本には計29年間滞在。
日本の近代医学の発展に多くの功績を残したんだ。

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ドイツの製薬会社ベーリンガーインゲルハイム社が、日独両国の親善をさらに深め日本における医学会の研究活動を支援する目的で設立した賞にも「ベルツ賞」としてその名を冠し、現代にベルツさんのその功績は引き継がれていますニャ=^_^=

多くの観光客でにぎわう草津温泉。
湯畑の周りには、草津を訪れた有名人の名前が刻まれてて、ベルツさんの他にもナウマン象の研究で知られ、お雇い外国人として来日した地質学者のナウマンさんや、同じくお雇い外国人として来日した医師のスクリバさん(スクリバさんは外科医、ベルツさんは内科医だったんだ)、そしてブルーノ・タウトさんの名前も♪(えっ、ルシウスまで・・・=^_^;=)



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ベルツさんは夫人と一緒に草津温泉を訪れその素晴らしさを再発見。著書や自らクアハウスを建設して世界に紹介したんだ。
草津温泉にはベルツさんの名前をつけた施設も多く、通りにも「ベルツ通り」とその名前が♪


草津温泉の玄関口にある道の駅「草津運動茶屋公園」には「ベルツ記念館」が併設されて、ベルツさんと草津温泉のかかわりが詳しく紹介されてますニャ=^_^=



 

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そして道を隔てた反対側には「日独ロマンチック街道資料館」。
ドイツ南部、ノイシュヴァンシュタイン城で有名なフュッセンとヴュルツブルクを結ぶ366kmの観光ルート、通称「ロマンチック街道」から名付けられた「日本ロマッチック街道」は、長野県上田市から草津町を経由して栃木県宇都宮市に続く全長320kmの主要広域観光ルート。
「日本に於ける最もドイツ的自然景観を持ち、同時に日本ロマン詩人達が多くの作品を残した、日本に於いて最もロマンにあふれた街道」(日本ロマンチック街道HPより)として、元草津温泉観光協会長でぐんま日独協会発足に携わった中沢晁三さんが当初「ロマンティシェ・ストラーセ」と名付けたのがはじまり。
1988年にドイツロマンチック街道協会と「姉妹街道」の締結。お互いに交流を続けているんだって。


草津でリラックス、お肌すべすべになった次は「日本ロマンチック街道」を経由して、桐生市へ。

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目的は今話題の「ひもかわうどん」。
別名「桐生うどん」はこの地域の郷土料理で、以前は秋のお彼岸から春のお彼岸までの季節料理。
紐の様に細くて帯のように幅広の麺を使用してるのが特徴で、おじゃましたお店では桐生産のキノコが入ったあたたかいうどんと、かき揚げの添えられた冷たいうどんの2種類。
ちょうど昨日9月20日から桐生では「第四回 きりゅう映画祭〜KIRYU SHORT FILM FESTIBAL〜」(9月21日まで)が開催中で、その作品の中には中村佳代監督の「ひもかわラプソディ」なる作品も!(きりゅう映画祭のHP ⇒ http://ksff.main.jp
このブームで一躍脚光を浴び、多くの人が「ひもかわうどん」を注文するみたい。
ボクもおいしくいただきました♪=^_^=

さて、桐生を出発して最後に目指したのは高崎の少林山達磨寺。
「だるま」で有名な高崎市は、その生産量が全国8割の年間170万個。
達磨寺には、その名前からか役目を終えた多くの「だるまさん」が。


でも、達磨寺におじゃましたのは他の理由から。
この達磨寺にある洗心亭をぜひ見てみたかったから。

世界遺産「ベルリンのモダニズム集合住宅群」に登録された集合住宅の多くを設計した建築家ブルーノ・タウトさんは、当時のナチス政権から亡命し夫人と共に1933年来日。
1934年から日本を離れる1936年までこの洗心亭に滞在したんだ。

桂離宮を世界に広めた最初の建築家として有名なタウトさんは、地元の人たちから親しく「タウトさん」と呼ばれ、ここ洗心亭で『日本文化私観』や『日本美の再発見』など多くの著書を執筆したんだ。

記念碑にはドイツ語で「ICH LIEBE DIE JAPANISCHE KULTURE 24. 8. 34 Bruno Taut(私は日本文化を愛する 1934年8月24日 ブルーノ・タウト)」と刻まれていますニャ=^_^=


群馬を走っていてよく目にするのが畑に広がるこんにゃく。そして「こんにゃくパーク」なる看板も。ちょっと寄ってみると・・・
そこはこんにゃく工場が併設されたこんにゃくの見学、そして販売施設。
あ、ドイツ語の説明だ♪

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いつも食べるこんにゃくはその根っこの部分でその長さは180cmにも!
施設内のこんにゃくの無料試食コーナーはニャんと「食べ放題」。


これ全部こんにゃく♪
おいしくてダイエットにもいいですニャ=^_^=

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お天気も良く快適で、おいしいモノともたくさん出会えた群馬の旅♪
また行ってみたいニャ=^_^=




2010年5月にはじめたこのブログ。2014年6月に新しいシステムに移行するまでの1247の記事は「ドイツ大使館ネコのきまぐれブログ・アーカイブ」でどうぞ♪=^_^=
http://nekoblog-yg-japan-archive.blogspot.jp

(21. September 2014)

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miau... ボクはドイツ大使館にこっそりと住み着いたネコ。名前はまだニャい・・・大使館では毎日いろいろなことがあるみたい。ボクが見た大使館の様子をこっそり教えてあげるね!=^_^=

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