ドイツの大学で学ぶ — ハイデルベルク大学の場合 – Young Germany Japan

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ドイツの大学で学ぶ — ハイデルベルク大学の場合

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いま、1セメスター(半年)だけハイデルベルク大学に留学しようと決め、ハイデルベルクの大学生活についてあらかじめ調べるとしましょう。あるいは、学位取得をめざしてハイデルベルク大学入学を検討するとしましょう。どちらにしてもこの記事を読めば、大学について、またハイデルベルクでの生活について全体をつかんでいただくことができるのではないかと思います。

ハイデルベルク大学(正式名称 ハイデルベルク・ルプレヒト=カール大学)は、その学術研究活動に対して極めて高い評価を得ている大学です。同大学の若手研究者養成は、学科横断的に個々の希望に合わせた内容で学ぶのに最適な条件を備えています。主要な国際大学ランキングとして、「QS世界大学ランキング」、上海交通大学「世界大学学術ランキング」、タイムズ紙別冊「高等教育(THE)世界大学ランキング」の3つがあげられますが、ハイデルベルク大学は、ドイツの大学のトップ3に入っており、3つのランキング全部で世界の上位100位以内に入っています。

ハイデルベルク大学は、人文科学、社会科学、法学、自然科学・生命科学、医学と幅広い領域で教育・研究が行われている総合大学です。12学科で計160以上の専攻課程があり、ドイツ国内では他に類を見ないほど様々な専門を組み合わせた課程が用意されています。こうした専攻課程の質の高さに加え、自然科学分野はもちろん経済学や比較文化研究分野で提供されている英語による大学院プログラムも、外国人留学生にとっては魅力的です。また、従来型の「ドイツ学(Germanistik)」に加え、外国人学生を念頭に「文化比較研究としてのドイツ学(Germanistik im Kulturvergleich)」という科目を新たに設けました。さらに、「国際学習研究センター(Internationales Studienzentrum)」では交換留学生のためのプログラムも提供しています。実際に、大学ホームページで自分にはどのような専攻内容が合っているかを検討してみてください(http://www.uni-heidelberg.de/courses/prospective/academicprograms/index.html#bachelor)。こちらのページでは、専攻課程ごとに、どのような条件・基準を満たしていなければならないか、どのような手続が必要となるか等についてもご覧いただけます。

交換留学生の場合は、留学期間開始の1か月前から4週間にわたってドイツ語集中講座を受講できます。自分の専攻分野の授業に、ドイツ語能力がまだ足りないと感じる交換留学生は、第1セメスターは、まるまるドイツ語学習のみにあて、授業に望むのは第2セメスターからとすることも可能です。またセメスター期間中、週4時間から8時間、それぞれのドイツ語力に応じた語学の授業や専門分野に特化したドイツ語授業を受けることもできます。大学国際交流課を通じて、日本語を教えるかわりにドイツ語を教わるランゲージ・エクスチェンジ・パートナーを見つけるという方法もあります。

交換留学生として留学する場合、学期開始前早めにハイデルベルク入りをすれば、大学の各種説明会等を通じ幅広い情報を得ることができます。学期がはじまった直後は、オリエンテーションへの参加が可能です。また、多くの学科が、「バディー・プログラム」を用意しています。これは、先輩学生が新しい外国人学生をサポートするというものです。この他にも国際交流課では、各種の説明会や視察行事・施設見学、演奏会、演劇研究会、映画クラブ等を通じて外国人学生へのサポートやレクリエーションを提供しています。学期期間中は、近隣をはじめ国内の日帰り旅行や週末旅行の企画もあります。

Heidelberg住まいはどうすればよいでしょうか。交換留学生の場合は、通常学生寮への入寮が可能です。大学で行われている様々な種目のスポーツ活動への参加やジム等トレーニングコースへの参加も可能です。

大学には、人文科学系統の学科を擁する市内中心部の旧市街キャンパス(Campus Altstadt)、旧市街から数100メートルほどのところにある、社会学・経済学系統のベルクハイム・キャンパス(Campus Bergheim)、そして、ネッカー川対岸で旧市街からは自転車で10分ほどの距離のところにあり欧州最大の規模を誇る数学・自然科学・生命科学系統のイム・ノイハイマー・フェルト・キャンパス(Campus Im Neuheimer Feld)の3つのキャンパスがあります。

ハイデルベルク大学と日本とのつながりは緊密です。なかでも、公式の大学間協定を締結している京都大学、大阪大学、東北大学の3大学は、日独6大学学長会議コンソーシアム(HeKKSaGOn=ヘキサゴン*)の参加校でもあります。同コンソーシアムは、参加大学間で研究関連、教育関連双方で協力を強化し、研究者、大学院生、学部生の往来・交流推進にむけた基盤を整備しようと2010年にハイデルベルクで結成されたものです。なお、日本の提携先として最も古い京都大学は、2014年5月に「京都大学欧州拠点ハイデルベルクオフィス」を開設しました。そして2014年秋にはこれに呼応する形で、今度は京都大学にハイデルベルク大学の事務所が開設される予定です。大学全体として結ぶ大学間協定以外にも、日本の大学とは、学科レベルや研究所レベル、そして講座レベルにおいて協力関係や協定によって結ばれています。

特定の学科や、複数の学科にかかわる学部・大学院生の交換留学制度が実施されている日本の大学は以下の通りとなります。

千葉大学

九州大学

京都大学

大阪大学

奈良教育大学

北海道大学

東北大学

獨協大学

一橋大学

明治大学

成蹊大学

上智大学

東京学芸大学

東京大学

早稲田大学

三重大学

国際交流はハイデルベルク大学にとり大変重要な要素です。在籍している学生のうち実に約17%が外国出身者で、うち約3%が日本出身です。すでに19世紀半ばから、ハイデルベルク大学は、学問を志す日本の人々の留学先として最も重要な大学の一つに数えられていました。ドイツの大学における日本人学生第一号は、1868年、ハイデルベルク大学医学部に学籍登録しています。その1868年から(第一次世界大戦が勃発した)1914年までの間に、計84名の日本人がハイデルベルク大学で学びました。31名が日本帰国後教授となり、そのうち21名が東京帝国大学と京都帝国大学という最も高名な大学で教職を得ています。こうしたことからハイデルベルク大学と日本との学術協力が推進されたのは必然でした。今日もなお、日本人学生の数は約100名おり、外国人学生の出身国の中では多いほうとなっています。

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さて、ハイデルベルクの町は、学生のまちらしい自由で世界に開かれた雰囲気の町です。ラインネッカー広域連合という、研究開発力の強い企業と研究機関を多数擁した地域の中心として、活気に溢れるまちでもあります。これらの企業や研究所は、大学とともに全体として、国際競争力の強い一大研究ネットワークの様相を呈しており、大学の研究者や学生にとっては、多様な人的つながりや協力関係を開拓しやすい環境となっています。また、ハイデルベルクは、ドイツの中でも最も美しい町の一つであり、同時に多様な楽しみにあふれています。多数の劇場があり、有名な映画祭や音楽祭が開催され、美術館や博物館も多く、多彩で質の高い文化的生活が可能な環境です。人気の高い名所としては、有名なハイデルベルク城、市中心部の歴史的街区、ヨーロッパで最も美しい山の散歩道と呼べる「哲学者の道」等があり、バラエティ豊かな飲食店もよく知られています。ハイデルベルクにおける1か月あたりの生活費は最低で670ユーロほどです。

交換留学生の人々の窓口となるのは、実際に当該交換留学制度の調整役となっている関係者(コーディネーター)と、「外国人学生・研究者相談支援課(Abteilung “Beratung und Betreuung ausländischer Studierender und Wissenschaftler)」です。現地に到着してからはもちろん、到着前の準備期間についても相談にのってくれるでしょう。

大学やハイデルベルク市についての詳細な情報は大学ホームページ(英語)、やドイツ学術交流会ホームページ(英語)も参考にしてください。

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