ドイツ情報満載 - YOUNG GERMANY by ドイツ大使館

ドイツの「都会」、日本の「都会」

ドイツの「都会」、日本の「都会」

Marienplatz © digital cat (flickr.com)

ドイツの「都会」、日本の「都会」

先日、10日間ほどミュンヘンに行ってまいりました。



ミュンヘンで地下鉄に乗ったり、ミュンヘンの中心であるMarienplatz近くのFußgängerzone(歩行者天国)を歩いていると、人とバッタリ会う確率が非常に高いです。地下鉄でかつての先生にバッタリ会ったり、Fußgängerzoneで買い物中、かつての同級生にバッタリ会ったり。



・・・そう、ミュンヘンは東京と比べると、「田舎」なんですよね。だから「バッタリ率」が高い(笑)でも、一般のドイツの感覚から言うと、ミュンヘンは間違いなく「都会」であり、実際にミュンヘンは、ベルリンとハンブルグに次いでドイツで3番目に大きい町なわけです。



でも、やっぱり東京と比べると(比べてはいけないのかもしれませんが・・・)、ミュンヘンは雰囲気がなんだかのんびりしていて、のどかです。



ところで、ドイツ語の言い回しに "in die Stadt gehen" または "in die Stadt fahren" というのがあります。直訳すると、「町に行く」ですが、この言い回しを聞くたびに、「やっぱりドイツの『都会』って『田舎』なんだな」と思ってしまう私です。というのは、たとえばミュンヘンで "Ich fahre in die Stadt um mir eine Jeans zu kaufen."(「ジーンズを買いに町に行くの」)というと、ここでいう「町」はたいていの場合はミュンヘンの中心地であるMarienplatzやFußgängerzoneのことなんですよね。つまり「町の中心でお買い物ができそうなエリア」がほぼ一か所ぐらいしか無いわけです(笑)都会なのに。



これが、東京ですと、「ジーンズがほしいから、買い物に出るの」と言ったら、その「お買いものエリア」は渋谷かもしれないし、銀座かもしれないし、新宿かもしれないし、二子玉かもしれないしで、東京では「お買いものができるエリア」が都内にたくさんあるのですね。



そういった背景から、日本人は(ドイツ人がよく言う)「町に行くの」という言い方はしないのだな…なんて思ったりしました。



私は「町に行くの」と聞けば、誰もがすぐに「ひとつの場所」(Marienplatzや、そのすぐ近くにあるFußgängerzone)を思い浮かべるミュンヘンが「のどか」で好きなんですけどね。ほのぼのします。



昔ミュンヘンに住んでいた頃は全然気がつかなかったんですけどね。東京での生活も長くなった今、"in die Stadt fahren"(町に行く)という言い回しを久しぶりに聞いて懐かしく感じるとともに、気になったりもしたのでした(笑)



宣伝するわけではないのですが、みなさんも機会あったら是非ミュンヘンに遊びにいってくださいね。そして是非、町へ出て(in die Stadt fahren)、Fußgängerzoneを歩いてみてください。




YG_JA_3163[1]サンドラ・ヘフェリン



ドイツ・ミュンヘン出身。日本歴16年、著書にベストセラーとなった「浪費が止まるドイツ節約生活の楽しみ」(光文社)のほか、「ハーフが美人なんて妄想ですから!!」(中公新書ラクレ)、「ニッポン在住ハーフな私の切実で笑える100のモンダイ」(共著/メディアファクトリー) など計7冊。自らの日独ハーフとしての経験も含め「ハーフ」や国際交流について執筆している。趣味は時事トピックについてディベートすること、カラオケ、執筆、散歩。目黒川沿いや碑文谷をよく散歩している。



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サンドラ・ヘフェリン

ドイツ・ミュンヘン出身。日本歴19年、著書に「ハーフが美人なんて妄想ですから!!」(中公新書ラクレ) 、「ニッポン在住ハーフな私の切実で笑える100のモンダイ』(原作: サンドラ・ヘフェリン、漫画: ヒラマツオ/KADOKAWA)、「『小顔』ってニホンではホメ言葉なんだ!?~ドイツ人が驚く日本の「日常」~」(原作: サンドラ・ヘフェリン、漫画: 流水りんこ/KKベストセラーズ)」など計11冊。自身が日独ハーフであることから、≪ハーフはナニジン?≫、≪ハーフとバイリンガル教育≫、≪ハーフと日本のいじめ問題≫など「多文化共生」をテーマに執筆活動をしている。ホームページ 「ハーフを考えよう!」 を運営。趣味は時事トピックについてディベートすること、カラオケ、散歩。

サンドラ・ヘフェリン